...巌谷の伯父さんの出世作は『我楽多文庫』の創刊号から巻頭を飾った「五月鯉(さつきごい)」であった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...伯父さんの拵(こさ)えたこの電話機でネ...
海野十三 「空襲葬送曲」
...「……伯父さん、……伯父さん」隣の室で、微かに聞えていた鼾がぱったりとやんだが返事はない...
田中貢太郎 「餅を喫う」
...その伯父さんは店の整理があるので...
田中貢太郎 「餅を喫う」
...啓ちゃんの兄さんや伯父さんなどもお茶屋遊びが好きなので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...是非そうしてやるとも!」「伯父さん!」と甥は抗弁した...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...伯父さんに怒られちゃった...
豊島与志雄 「新妻の手記」
...伯父さんが帰られたら...
豊島与志雄 「碑文」
...伯父さん、早く心配して、兵馬さんの身の明りが立つようにして上げてください」「それについて、俺も実に困ったのだ、とてもあたりまえのてだてで兵馬さんの明りを立てることはできないから、仕方がないからお前に相談に来たのよ」「だって伯父さん、盗賊をしない者が盗賊の罪を被(き)るなんて、お役人だってわかりそうなもの、盗賊をするような人としない人とは一目見てわかりそうなもの、伯父さんが早く行って、兵馬さんはそんな人ではございませんと明りを立てておやりなされば、お役人が直ぐに御承知になりそうなものではございませんか」「いや、役人も兵馬さんが盗賊するような人でないことはよく御存じなのだが、どうもちょうど、御金蔵へ盗賊が入った晩、兵馬さんがちゃんと身拵えをしていたのだから、どうしても、ほんものの盗賊が出て来るまでは、兵馬さんは赦(ゆる)されまいとこう思うのだ」「そんなら早く、そのほんものの盗賊が捉まるように骨を折って上げてくださいまし」「それはずいぶん骨を折るけれども、なにしろ悪いことをするような奴だから、どこにいて、いつ捉まるかわからねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...伯父さんは自分が楽なからだだもんだから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...胆力の据(すわ)ったもんだ」「しかしあの伯父さんはなかなかえらいところがあるようだ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...第一に今日来たフロックコートの伯父さんはどうだ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...工場から暇が出たんだお喜乃はすり寄つて年配の男の顔を見凝(みつ)めた伯父さん...
野口雨情 「都会と田園」
...「伯父さんは、それはそれは私を可愛がって下すったわ、肩を揉んであげると、お小遣を下さるんですもの、――どうかすると、一朱も下すったことがあったわ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...差配の伯父さんを仲人なり里なりに立てゝ來た者なれば...
樋口一葉 「にごりえ」
...大庭六郎に「昇給」の伯父さんの役をやらせたが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...僕の伯父さん...
夢野久作 「冥土行進曲」
...「伯父さん、見なくっても、ようございますから、何分――」「それがいけねえ、承知なら、機嫌(きげん)よく、小牧(こまき)の父娘(おやこ)に、会ったらいいじゃねえか」で――彦太は、連れて行かれた...
吉川英治 「脚」
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