...稚ない時から好きであつた伯母さんと昔談をする楽みをさへ擲(なげう)ち去つて...
石川啄木 「葬列」
...彼(あんな)に年老つた伯母さんを...
石川啄木 「漂泊」
...伯母さんはとても金持なんだが...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...どうかすると伯母さんはあんまり疲れて首を斬られてしまつてもなかなか起きあがらないことがある...
中勘助 「銀の匙」
...信心ぶかい伯母さんにはお寺といふものがなんとなく懐しかつたのであらうために私はときどきそこへつれてゆかれた...
中勘助 「銀の匙」
...伯母さんがあれかこれかとひとつひとつ出してみせてうまくあたるまでは首をふつてぐづぐづいつてるが...
中勘助 「銀の匙」
...私はいつとはなしに伯母さんの感化をうけさういふものに施しをしたあとで淡いながら底深い子供の慈悲心の満足をおぼえるやうになつた...
中勘助 「銀の匙」
...伯母さんまでがみんなの味方になつてどうかしてつれださうとする...
中勘助 「銀の匙」
...れんげのはなひーらいた……」小さな輪がそろそろ廻りはじめたのをみて伯母さんはすかさず囃したてる...
中勘助 「銀の匙」
...あはれな子は毎晩泣きだしては伯母さんにつれられて床にはひるやうになつた...
中勘助 「銀の匙」
...それは伯母さんが神様や仏様がゐるところだと教へたその星を力に懐しくみとれてゐれば兄は私のおくれるのに腹をたてて「なにをぐづぐづしてる」といふ...
中勘助 「銀の匙」
...なつかしい郷里の伯母さんにでも...
野村胡堂 「胡堂百話」
...花菊といった自分の伯母さんの手許(もと)に...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...伯母さんだのは?」「いゝえ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...年は自分より上であっても確かな後立てもなく厭なお伯母さんにホイホイして居なければならない人を想うと子は只仲よくして居るとか可愛がって居るとか云う丈ではすまない気になって居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...知れたものだよ」と云って居るので到々広い世の中に寄る辺ないお久美さんは山田の「伯母さん...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...鉄風 (二階へ出て来て)婢やは何処へ行ったんだ! ひとが呼ぶ時に居た例(ためし)がない!昌允 伯母さんが...
森本薫 「華々しき一族」
...伯母さん伯母さんて懐(なつ)かれるもんですから...
夢野久作 「少女地獄」
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