...――伝法肌(でんぽふはだ)の老人は...
芥川龍之介 「庭」
...しかしそれは伝法肌の隠居が...
芥川龍之介 「庭」
...会って見ると岩本院(いわもといん)の稚児上りといいそうな江戸ッ子風の伝法肌(でんぽうはだ)であった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...オランダ人で伝法肌(デスペラド)といったような男がシェンケから大きな釣(つ)り針(ばり)を借りて来てこれに肉片をさし...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...伝法肌の気まぐれな朗かさが...
豊島与志雄 「死ね!」
...浮世絵師の伝記を調べたる人は国芳が極(きわめ)て伝法肌(でんぽうはだ)の江戸児(えどっこ)たる事を知れり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...あの伝法肌の女は...
中里介山 「大菩薩峠」
...伝法肌のつもりになつて得々としてるのだ...
中原中也 「我が生活」
...彼女等はきほひ肌でも伝法肌でもない!可笑しくもない所で笑ふ...
中原中也 「我が生活」
...伝法肌(でんぽうはだ)な打ってつけの役者がいた...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...そのたんびに、勝気で伝法肌な、緑屋のおかみは、表へ飛び出して、真上の山を見上げて、「馬鹿野郎! 気をつけやがれっ」と、顔色を蒼白くして、怒鳴るのだった...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...それともそのやうな奥様あつかひ虫が好かでやはり伝法肌(でんぽうはだ)の三尺帯が気に入るかなと問へば...
樋口一葉 「にごりえ」
...持って生れた縹緻美(きりょうよ)しと伝法肌(でんぽうはだ)から...
夢野久作 「二重心臓」
...その若い奥さんの伝法肌というのが...
夢野久作 「二重心臓」
...側に食い止めていた伝法肌(でんぽうはだ)の町人も...
吉川英治 「江戸三国志」
...一座の者とわかれて飲んでいた最前の総髪と伝法肌が...
吉川英治 「江戸三国志」
...苦み走った浪人の伝法肌(はだ)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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