...下半身から伝わる寒気に体中の血は凍ってしまうかとばかりに縮み上がって...
伊藤野枝 「転機」
...こういう馬鹿々々しい誤聞が伝わるのも万更(まんざら)でないほど切詰めた生活であった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...ラジオでこのことが伝わると...
海野十三 「爆薬の花籠」
...様々な噂(うわさ)が人々の口から口へと伝わる...
中島敦 「名人伝」
...いわゆる東山遺物として今に伝わるものも多い...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...その火事の報知が吾々(われわれ)の眼に伝わるには...
夏目漱石 「永日小品」
...ジーンと背筋を走るような電気が腕に伝わると...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...まるでとても多くの導管や運河によって伝わるように伝達される...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...それが伝わると、たちまちに三つも四つもの騎兵隊が、あっちこっちから立ち現われて、わたしを捕えようとした...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...人々は祖先から伝わるものには冷淡でした...
柳宗悦 「民藝四十年」
...何分にもその基になるものが全部近江蛭谷に伝わる作りごとから出発しているので...
柳田国男 「故郷七十年」
...いずれは日本語であって国栖(くず)や土蜘蛛(つちぐも)言葉の伝わるものは稀有(けう)だったろうが...
柳田國男 「和州地名談」
...そしてそういう生きかたのなかにこそ道のまことが伝わるのだ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...敵方へ伝わるわけはないでしょう」「なんの...
吉川英治 「上杉謙信」
...二位ノ禅尼(ぜんに)(政子)からわが家に伝わるものだが...
吉川英治 「私本太平記」
...ここに祖先から伝わる一腰の名刀だけが残っている...
吉川英治 「新・水滸伝」
...元本は津山市院ノ庄の作楽(さくら)神社に伝わる木像の写しである...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...M家に伝わる武蔵の花鳥図屏風(かちょうずびょうぶ)一双(そう)が...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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