...然れどもおもしろみのある所はまたくるしみの伏在する所にてその間一種いふべからざる苦痛も有之...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...もっともっと秘密が伏在(ふくざい)しているのであろう...
海野十三 「蠅男」
...恐ろしい秘密が伏在しているんだよ」諸戸が何を考えているのか...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...社会的に下層の家に生れたという劣等感が伏在している...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...大戦乱の大原因たる現今の帝国主義の根本に伏在する民族的僻見の除去によりて...
大隈重信 「大戦乱後の国際平和」
...一種の社会観の伏在することも...
高木敏雄 「比較神話学」
...それにしてもこの作者のこの作品の中にどこかそういうエレメントが伏在していない限り...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...自然科学的な問題が伏在していることが想像されるようである...
寺田寅彦 「破片」
...そうした弊害がここにすぐ様伏在していることを注意しなければならぬ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...税関戦・対内外思想戦・賃銀戦・対逓減利潤戦・対恐慌戦・等々が伏在するのだが...
戸坂潤 「社会時評」
...統制下の思想の宣伝は寧ろラジオ講演などの伏在した目的であるように見える...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...伏在していることを知ることが出来るのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...侯が今次の暴動を使嗾するものゝ宮中に伏在するを見て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...禍機の伏在するの地...
日野強 「新疆所感」
...何等か裏面に重大なる秘密の伏在せるを想像し得べき理由がある...
夢野久作 「少女地獄」
...その間には何かしら共通の秘密が伏在していはしまいか...
夢野久作 「暗黒公使」
...不可思議を極めた因縁が伏在しておるので御座います...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...堀の茶漬屋で探(さぐ)り得た――事件の伏在人物や...
吉川英治 「大岡越前」
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