...恐れるのは武人の伎倆である...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...演説者としての伎倆(ぎりょう)を認められるやうになつたのは直ぐであつた...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...伎倆のすぐれてゐる割合に...
薄田泣菫 「価」
...伎倆のすぐれてゐる割合に...
薄田泣菫 「茶話」
...体に楽をしていて金を儲(も)ける伎倆(はたらき)はねえんだから...
徳田秋声 「新世帯」
...未だ政治家の任務に付て自己の伎倆を信ずる人に非ず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼れの性格、伎倆、及び政策は、伊藤公爵若くは大隈伯爵等の如く分明に表現せられざるが故に、國民は唯だ彼を政治界の一勢力として其の存在を認識する外、復た彼れの眞價に就て何等の知る所なきものに似たり、例へば世人は彼を稱して最も頑固なる保守主義の代表者と爲すも、彼れの保守主義の如何なるものなるかを精確に領解するもの果して之れあるや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼は遂に議長に勅選せられて第十議會に膺りたりき彼れが議長としての伎倆は益々世間に認識せられたりき彼れの政敵は彼れを呼で壓制議長といひ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其利必らず末松男の自由黨に於けるよりも大なるものあらむ而も其の決して公の理想を滿足せしむる能はざるものたるは毫も自由黨對末松男の關係に異らざる可きのみ人或は公が既成政黨の首領たる伎倆あるや否やを疑ふものあれども...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...真に伎倆ある政治家は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼(かれ)は自分(じぶん)の伎倆(うで)を恃(たの)んで居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...君にしてこの伎倆(ぎりょう)あらんとは...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...新しいものを仕立てる裁縫師との截然たる懸隔をその伎倆に示したものと...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...政府の長老も内実は日本士官の伎倆(ぎりょう)を覚束(おぼつか)なく思い...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...とにかくこれらを標準として翁の伎倆を評する人があるならば大なる寃罪(えんざい)を翁に加へるものである...
正岡子規 「病牀六尺」
...こは固(もと)より伎倆(ぎりょう)の退(しりぞ)きたるにあらず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...昆布(こんぶ)スープを拵(こし)らえた加藤なんぞという諸氏は各々得意の伎倆(ぎりょう)を持っていて...
村井弦斎 「食道楽」
...しかし立派な伎倆だと認める...
森鴎外 「夏目漱石論」
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