...一ツは仰向き、一ツは俯向(うつむ)き、横になるもあれば、縦になりたるもありて、風の吹くたびに動き候よ...
泉鏡花 「凱旋祭」
...裾を乱して仰向きにぶっ倒れていた...
大阪圭吉 「銀座幽霊」
...仰向きになって大の字なりに倒れた屍体の上には...
大阪圭吉 「坑鬼」
...仰向きざまにぶっ倒れていたのでございます...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...蒼白い月が風に吹きかえされたかのように仰向きになって懸っていて...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...やがてころりと仰向きに寝ころがった...
太宰治 「玩具」
...机の傍にごろりと仰向きに寝ころび...
太宰治 「乞食学生」
...白い浴衣を着た叔父が仰向きになつてよつかかつて...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...私は仰向きに寝転ぶのだ...
豊島与志雄 「聖女人像」
...――やって来た登美子は、染分け地に麦の大模様をあしらったモダーン趣味の金紗の着物をき、髪はお粗末な洋髪で、眼の大きな口許のひきしまった丸顔、どこかはすっぱでそして勝気で、仰向き加減に、金属性の声をしぼって映画の主題歌でも歌わせたら似合いそうな女、それが、へんにとりすまして、無言の会釈をして、南さんと向いあって腰を下した...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...七瀬が、手を握りしめて、白い眼を剥き出して、脣を噛み切って、仰向きに、転がった時の、その、怨恨に充ちた眼を、思い出した...
直木三十五 「南国太平記」
...仰向きになったまま...
直木三十五 「ロボットとベッドの重量」
...がつくりと仰向きつゝ...
八面樓(宮崎湖処子) 「泉鏡花作『外科室』」
...仰向き眼をしぱしぱさせながら何かを考え出した...
宮本百合子 「或る日」
...しだいに彼を仰向きに寝かせ...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...また仰向きになり...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...死躰をそっと仰向きにした...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...仰向きに寝かされてあった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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