...彼れは始めて陽を仰ぐやうに陽を仰いだ...
有島武郎 「潮霧」
...仰ぐは黄金の秋の雲をしまとへる丘の公孫樹...
石川啄木 「公孫樹」
...峰頭を仰ぐと危岩が転げ落ちそうで...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...橋裏を皆打仰ぐ涼舟(すずみぶね)大正十五年七月古書の文字生きて這(は)ふかや灯取虫(ひとりむし)威儀の僧扇で払ふ灯取虫大正十五年七月草がくれ麗玉秘めし清水かな大正十五年八月五日 発行所例会...
高浜虚子 「五百句」
...空を仰ぐような格好でからだをふりふり歌いつづけて近づいてきた...
壺井栄 「赤いステッキ」
...かまやしないけれど」お杉はこう言って空を仰ぐと...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの小説大菩薩峠の著者を御存知なんですか」Cなる青年が馬上の人を仰ぐ...
中里介山 「山道」
...――お菊を殺したのはお前だろう」猛然と振り仰ぐお楽...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...昨夜(ゆうべ)の騒ぎの時どこに居たんだ」「二階にいました」振り仰ぐと二階と言っても...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...空を仰ぐことは六ヶ敷い大木の梢を見あげた...
牧野信一 「山を越えて」
...窓掛の間から空を仰ぐと...
牧野信一 「夜見の巻」
...もし彼らが近隣の種族の援助を仰ぐ場合には...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...万政はやって来たが、これを仰ぐと、近づき得なかった...
吉川英治 「三国志」
...晨(あした)に旭日(きょくじつ)を仰ぐようなものではないか)――と...
吉川英治 「新書太閤記」
...お跡目に仰ぐべきものと信じまする」勝家は...
吉川英治 「新書太閤記」
...風だな、今夜は」と、空を仰ぐ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その四方の空を占めて天心近く暢びやかに聳え立つてゐる山嶺を仰ぐにはこちらも身を頭をうち反らせねばならなかつた...
若山牧水 「木枯紀行」
...山岳を仰ぐ時、溪谷を瞰下(みおろ)す時に同じくそれを覺えないではないけれども...
若山牧水 「樹木とその葉」
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