...彼を首領と仰ぐように...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...馬の前足は大方仰ぐのみなれど...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...餘ほど好意ある人から信用貸しを仰ぐか...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...舟べりに枕して秋空・雲のちぎれてわかれゆくさまを水の上ぽつかりとそこに雲ある空を仰ぐ・仰いで雲がない空のわたくし・波の音ばかり波の上に寝ころんで・陽のある方へ漕いでゆく九月十八日曇...
種田山頭火 「行乞記」
...奏聞するは則ち勅裁を仰ぐの漸(ぜん)なり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...かえって浅間しい電車や電線や薄ッぺらな西洋づくりを打仰ぐ不幸を知らない...
永井荷風 「深川の唄」
...外へ出て仰ぐと、母屋と五戸前(いつとまへ)の土藏は切褄形(きりづまがた)の屋根を並べて、二月の空つ風がその間を刄(やいば)のやうに吹き拔けますが、何處から飛んで來たか、散々に破れた大きな凧(たこ)が一つ、金藏の嚴重に閉つた二階窓の扉の鐶(くわん)に引つ掛つてバタバタして居るではありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...怨(うら)めしさうに平次を振り仰ぐのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何気なくさう思つて上を仰ぐと...
北條民雄 「間木老人」
...いろ青き魚はなにを悲しみひねもすそらを仰ぐや...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...建物の上層ほのかに射している日光を仰ぐと穏かな浮雲が流れていた...
横光利一 「旅愁」
......
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...半身乗り出すように姿を見せた人物を仰ぐと...
吉川英治 「江戸三国志」
...帝のお姿をちらと仰ぐと...
吉川英治 「三国志」
...迎える者、仰ぐ者、「この人こそ、兵馬の長者」と懼(おそ)れぬはなかった...
吉川英治 「三国志」
...久しぶりに春の天日を仰ぐような心地です」と...
吉川英治 「三国志」
...真の御世泰平を仰ぐ日は...
吉川英治 「私本太平記」
...彼のすがたを仰ぐと...
吉川英治 「源頼朝」
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