...自分の生活内容をその師の供給に仰ぐと云ふことではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...主税は仰ぐようにして云った...
泉鏡花 「婦系図」
...素(もと)より無邊天空を仰ぐにはあらぬ魚の身の...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...村落つき、田疇へ來て、足先仰ぐ...
大町桂月 「房州紀行」
...仰ぐべきかな慈覺大師...
大町桂月 「遊羽雜感」
...大恩教主の法の光をひとしく仰ぐわれら東邦民族の合同をも策し...
岡倉由三郎 「茶の本」
...その白煙の隙から後ろの山の翠色(すいしょく)を仰ぐのも又風情がある...
高浜虚子 「別府温泉」
...庇護を仰ぐ気になつたことを...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...奏聞するは則ち勅裁を仰ぐの漸(ぜん)なり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...温泉から頭上に仰ぐ百貫山の頂きまで...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...次にコダ池澤のコの字の邊に休んで來た方を仰ぐと...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...迎える者、仰ぐ者、「この人こそ、兵馬の長者」と懼(おそ)れぬはなかった...
吉川英治 「三国志」
...しばしの暇(いとま)を仰ぐと...
吉川英治 「三国志」
...朝廷が何であるとかなぜ天皇を至尊(しそん)と仰ぐのかそんな理解はおろか...
吉川英治 「私本太平記」
...伏して請(こ)ふ乾臨明照(けんりんめいせう)のもと尊氏直義(ただよし)以下逆党の誅命(ちゅうめい)あらん事を畏(かしこ)みて奏(そう)し仰ぐ義貞誠惶誠恐(せいくわうせいきよう)謹言とした長文だった...
吉川英治 「私本太平記」
...ふり仰ぐと、堂閣の千本(ぼん)廂(びさし)に、錆(さ)びた金色の仏龕(ぶつがん)が、ほの明るく廻廊を照らしている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...明判(めいはん)を仰ぐと決めた以上...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...そうして近くから仰ぐもいいが...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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