...浜磯(はまいそ)の仮寓(かぐう)でさびしく帰幽(きゆう)したらしいのであります...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...予の仮寓は危いところで類焼の厄を免がれたものの...
石川啄木 「悲しき思出」
...大阪南本町の仮寓にゐた私を訪ねて来てくれたことがあつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...南本町の私の仮寓に客を送りこむと...
薄田泣菫 「独楽園」
...それが彼をまだ自然における仮寓者にしておいたという...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...さらに仮寓へまで連れて行つて貰つて...
種田山頭火 「道中記」
...三洞仮寓うらは椿の落ちたままむつかしい因数分解の...
種田山頭火 「道中記」
...最初の一月ほどは時雄の家に仮寓(かぐう)していた...
田山花袋 「蒲団」
...そこの二階が当時の氏の仮寓になっていた...
寺田寅彦 「中村彝氏の追憶」
...其後病気のため英国南岸ブライトン附近に仮寓したこともあります...
土井晩翠 「漱石さんのロンドンにおけるエピソード」
...帰朝の日その信仰とその聖書をば挙(あ)げてその古靴及び反故(ほご)とともにロンドンの仮寓(やどり)にのこし来たれるなり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...わたくしの仮寓していた家の裏庭からは竹垣一重を隔て...
永井荷風 「葛飾土産」
...わたくしが朝夕その仮寓から見る諏訪田の景色のようなものではない...
永井荷風 「葛飾土産」
...白雲はその書物を買って来て両国橋の仮寓(かぐう)へ帰り...
中里介山 「大菩薩峠」
...山の麓にその人たちの仮寓はあつた...
原民喜 「鎮魂歌」
...そして世間を離れて少時東京の郊外に仮寓していたが...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...それは一時の仮寓であつたと見えて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...さっそく麹町六番町の仮寓へ訪ねると六曲一双の屏風へ五頭の虎を描いていた...
山本笑月 「明治世相百話」
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