...仮に今夜なら今夜のおれの頭の調子を歌うにしてもだね...
石川啄木 「一利己主義者と友人との対話」
...仮に名づけたまでゝある...
石川啄木 「弓町より」
...仮にこの顔誰ぞに似てても...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...もし今仮に立場としての資格を等しくする他の一つの立場があるとすれば...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...仮に誤りではないにしても...
戸坂潤 「科学論」
...感覚を含まないものを之に対して仮に純粋直観と名づけよう...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...仮に夫が同じテーゼに終っても...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...文学(又形而上学的哲学も仮に存立を許すとして)がなぜ科学を必要としなければならぬか...
戸坂潤 「思想としての文学」
...併し仮に豊作であっても飢饉にならないとは保証出来ない...
戸坂潤 「社会時評」
...もし仮に世間に道徳という言葉で云い表わし得る実質があったとしてもだ...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...もし仮に空間を何かの理由で主観的と考え得るならば...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...そして芸術は、この地上的なものが天上的なものを夢見、仮にわけもち、あこがれることで現実を遊離して象徴の中に没入することとなるのである...
中井正一 「現代美学の危機と映画理論」
...陶淵明の『捜神後記』上にいわく、会稽句章の民、張然、滞役して都にあり、年を経て帰り得ず、家に少婦ありついに奴と私通す、然都にありて一狗を養うに甚だ快し、烏竜と名づく、のち仮に帰る、奴、婦と然を謀殺せんと欲す、飯食を作り共に下に坐し食う...
南方熊楠 「十二支考」
...入道の宮も仮に六条院へお移りになることがあったりして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この疑は仮に故意に起して見て...
森鴎外 「雁」
...(c)後者は、仮にしかも時々、前者は、ことさらにそして主として、述べるのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...第二の点は私が仮に小農化の傾向と名づけんとするもので...
柳田国男 「木綿以前の事」
...家老の大村郷左衛門(おおむらごうざえもん)の一子大村主水(もんど)を仮に藩侯の準養子として...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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