...仮に若(もし)、独逸人は飲料水の代りに麦酒(ビール)を飲むさうだから我々もさうしようといふやうな事……とまでは無論行くまいが、些少でもそれに類した事があつては諸君の不名誉では在(ある)まいか...
石川啄木 「弓町より」
...「あれが仮に翠帳(すいちょう)における言語にして見ろ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...仮にも之に敵し得る動物は決して他に無かつた...
丘浅次郎 「人類の将来」
...仮に人々が純粋科学――そういうものは実はないのであるが――と呼んでいるものが真理に近づくことが夫の進歩だとすれば...
戸坂潤 「技術の哲学」
...仮に何かの方法で――恐らく吾々自身は生きていることを体験出来るから自分からの類推ででも――...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...併し仮に判断の空間に対する優越性を承認したとしよう...
戸坂潤 「性格としての空間」
...仮に存在の問題から...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...仮に技術を動植物乃至社会人間の生産器官に本質的になぞらえたとすれば...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...それ故もし仮に前の場合のように第三者があるとしてもその第三者は又空間自身でなければならない...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...これでは、たとえ人物に、面白いところが有ろうとも無かろうとも、仮にも、飛騨一国の代官としては権威が立つまい、と心配させられるばかりです...
中里介山 「大菩薩峠」
...仮に封建時代の諸侯を饗するに今日の如き芸妓の歌舞を以てせんとしたらば...
福沢諭吉 「日本男子論」
...前歯と右の奥のブリッヂを仮に入れる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...尤も仮にその弁当がのこつてゐたとしても...
正岡容 「滝野川貧寒」
...即ち仮に伯父が拳銃(ピストル)を発射(うっ)たものとすれば...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...然(しか)し仮にも一度さう思ひ込んだ以上は...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...仮に口の脇の黒斑を見て...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...仮にいやだと仰せられても...
山本周五郎 「似而非物語」
...仮にもしょうばいをしているのに...
山本周五郎 「へちまの木」
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