...悪筆の代償として...
種田山頭火 「其中日記」
...その代償として政府に一定の額を支払い...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...こうした水商売に付きものの見栄(みえ)やお義理の代償として...
徳田秋声 「縮図」
...所謂新カント派の批判主義はこの実証主義の主張に対抗して、哲学が、自然の問題に就いて云えば、自然科学の基礎づけ(方法論)を独立に与える資格を有っているという理由によって、哲学を自然科学の侵略から護ろうとしたが、その代償として、哲学が直接に――自然哲学というような形で――自然を問題とすることを厳重に戒めた...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...けれどもヒトラーはその代償として...
戸坂潤 「社会時評」
...全国の農民団体(?)はこの頃軍部の後援を得て「飯米差押一カ年禁止」をスローガンとする運動を始めたがっているそうでその代償としてかどうか知らないが...
戸坂潤 「社会時評」
...之は模写説の代償としての十字架である...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...閣下の提出したる未曾有の大予算に協賛する代償として...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...「秘密を打明けた代償として...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...名誉も金も代償として考えたものではなかった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...「――その喜田川三郎氏が、奥さんの志津子さんを、どんなに溺愛したことか、――これは二人の結婚の成立から話して行かなければよくわかりませんが、あまり話が長くなりますから、兎も角奥さんの両親が、昭和初年の財界の変動で破産に瀕した時、巨万の金を投げ出して、恐ろしい不名誉と陥(お)ちかかった貧苦の淵から救い、その代償として、――誠に怪(け)しからぬことですが、お嬢さんの志津子さんを迎え容れ、喜田川夫人として披露したのだと申上(もうしあ)げただけで充分だろうと思います...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...そのことの代償として...
波多野精一 「時と永遠」
...「文学的良心を代償としても経営の繁栄をはかる以外に生存の道がないという鉄則がわれ/\の面前でうち樹てられたようである」といっています...
原民喜 「惨めな文学的環境」
...私はその代償としてこの日記そのものの獨自性をも危險にさらさなければならぬ事には...
堀辰雄 「七つの手紙」
...あれはあなたのお父さんがわたしから奪い取った貞操の代償として...
松本泰 「宝石の序曲」
...その生命を代償として...
夢野久作 「暗黒公使」
...布教の代償として造船の技術を提供させることは...
和辻哲郎 「鎖国」
...しかしその代償としてキリスト教が公共的性格を失ったことは十分重視して置かなくてはならぬ...
和辻哲郎 「鎖国」
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