...代償として別の画をはめていったものでありまして...
海野十三 「すり替え怪画」
...とにかくこの代償として...
海野十三 「不沈軍艦の見本」
...悪筆の代償として...
種田山頭火 「其中日記」
...こうした水商売に付きものの見栄(みえ)やお義理の代償として...
徳田秋声 「縮図」
...全国の農民団体(?)はこの頃軍部の後援を得て「飯米差押一カ年禁止」をスローガンとする運動を始めたがっているそうでその代償としてかどうか知らないが...
戸坂潤 「社会時評」
...閣下の提出したる未曾有の大豫算に協贊する代償として...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...そして代償としては...
豊島与志雄 「水甕」
...「――その喜田川三郎氏が、奥さんの志津子さんを、どんなに溺愛したことか、――これは二人の結婚の成立から話して行かなければよくわかりませんが、あまり話が長くなりますから、兎も角奥さんの両親が、昭和初年の財界の変動で破産に瀕した時、巨万の金を投げ出して、恐ろしい不名誉と陥(お)ちかかった貧苦の淵から救い、その代償として、――誠に怪(け)しからぬことですが、お嬢さんの志津子さんを迎え容れ、喜田川夫人として披露したのだと申上(もうしあ)げただけで充分だろうと思います...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...この巨大な被害の代償としてカナダの割譲をもとめるという考え方は...
服部之総 「黒田清隆の方針」
...だが、何の代償として、またどういふ手段でそれを手に入れたのか――それはどうしても思ひ出すことが出来なかつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...私はその代償としてこの日記そのものの獨自性をも危險にさらさなければならぬ事には...
堀辰雄 「七つの手紙」
...彼らはその従前の職業では国の食物の一定部分を消費しその代償として若干の絹とレイスとを残した...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...するとその力は、贈り得る限りのあらゆるもので、彼をねぎらうと同時に、その代償として、常に取り上げるもの一切を、容赦なく彼から取り上げたのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...その代償として要求するのは當然ではないかと云ひ度さうな樣子がありありと見えた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...その代償として當分の飮代(のみしろ)をつかませた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...数百万の生霊の代償として露西亜から貰った樺太(かばふと)の油田が思わしからず...
夢野久作 「暗黒公使」
...同時に自分の失態の代償として...
夢野久作 「老巡査」
...その代償として、(やるか)と大蔵から持ち出された条件に対しては、その内容を漠然(ばくぜん)と呑みこんで、(やる!)と、いったことだけしか後に覚えていないのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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