...疑ひもなく汝はこれ文明の仙境なり...
石川啄木 「葬列」
...かゝる塵外の仙境も...
大町桂月 「金華山」
...実(じつ)に肉食(にくしよく)の仙境(せんきやう)也...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...伯耆(ほうき)の大山(だいせん)などには仙境(せんきょう)があって...
田中貢太郎 「神仙河野久」
...我(わが)ままを申すようなことになりますわ」「こんな仙境のような処なら...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...「今晩もこの仙境でお泊りくださいましよ」牡丹(ぼたん)の花の咲いたような濃艶(のうえん)な女の姿が省三の眼前(めのまえ)にあった...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...人がよくいう仙境か何かではあるまいか...
田中貢太郎 「陳宝祠」
...あゝ本当にその仙境はどんな処であらうか...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...サロン何とかいったような陽気な仙境(せんきょう)に桃源(とうげん)の春を探って不老の霊泉をくむことにしよう...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...東海の仙境(せんきょう)蓬莱(ほうらい)の島を...
寺田寅彦 「さるかに合戦と桃太郎」
...オルフェウスの仙境(せんきょう)の霊を浸してる光に似たおぼろな光が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それはまさに仙境であり...
中谷宇吉郎 「イグアノドンの唄」
...人間以前の自然のいぶきに浸ることが出来る仙境である...
中谷宇吉郎 「琵琶湖の水」
...真に自然の仙境である...
平野長蔵 「尾瀬沼の四季」
...彼等を愛死という名づけがたい希望のうちに融合させた――夜の仙境の無窮に離るることなき抱擁という希望のうちに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...そういう支那に仙人や仙境が流行ったようにね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...平(たいら)かな一仙境があった...
吉川英治 「三国志」
...ところで、この仙境は、その日とつぜん、眼をさましたように、一山の鐘台(しょうだい)から鐘の音をゆり起した...
吉川英治 「新・水滸伝」
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