...私は別段こんな他愛もない幼少時の追憶なぞに耽(ふけ)るつもりで...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...それからどれほどの間他愛もない話をしておりましたことでしょうか...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...こんな他愛もない事を考えてみたりした...
寺田寅彦 「断片(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...所が何という他愛もない話だったろう! 或は高圧的に返答を引出すのを遠慮して...
豊島与志雄 「野ざらし」
...慰めてくれる人がなくなったからではあるまいか? ――多くの大人が思い出す子供のころの幸福の本態はなんであったろう? 他愛もない遊びだったろうか? 他愛もない遊びなら...
永井隆 「この子を残して」
...実は他愛もないものを描いて...
夏目漱石 「私の個人主義」
...一向他愛もない玩具(おもちゃ)見たいなものですが...
野村胡堂 「女記者の役割」
...――「今夜いつもの刻限に木戸のところで逢いたい――」という他愛もないもの...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...他愛もないことばかりして遊んでゐることも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...怠惰と、浮々としたお調子者、他愛もない失恋、親との不和、そして二人とも夫々別々な私立大学を卒業してゐるのだが、学校では何も覚えなかつた、今では、たつた一つの肩書であつた「大学生」も奪はれて、キョトンとしてゐるより他に能がなかつた...
牧野信一 「環魚洞風景」
...そんな他愛もない会話を取り換しながら夫々杖を曳いて...
牧野信一 「環魚洞風景」
...「こんなものは他愛もない...
牧野信一 「公園へ行く道」
...実は他愛もないモノであった事を知っている人間は...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...御自分のいられた家もお忘れで、他愛もない...
横光利一 「旅愁」
...はははは、子どものような、他愛もないこと...
吉川英治 「新書太閤記」
...めったに癇癪(かんしゃく)を起させずに来た秀吉である――他愛もないことだったろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...という他愛もないものですが...
蘭郁二郎 「足の裏」
...彼に残されたオアシスである他愛もない「空想」に耽っていた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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