...その中から他処から来た手紙や雑多な書類を取り出して調べてみたが...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...他処へ往って宿(とま)るようなことがあると...
田中貢太郎 「薬指の曲り」
...他処(よそ)往きの布子(ぬのこ)に着更え...
田中貢太郎 「地獄の使」
...その後に自分の書いた「他処行(よそゆ)き」の随筆中に...
寺田寅彦 「柿の種」
...他処へやるのもどうかと思う...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...クリストフは心を他処(よそ)にして聞いていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...心を他処(よそ)にしてたことを見て...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...他処(よそ)ではもっとお前に幸(さち)あれとわたしは祈っておりますよ……「クリストフ!」とオリヴィエは言った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わたくしはこれらの渡船の中で今戸の渡しを他処(たしょ)のものより最も興味深く思返さねばならない...
永井荷風 「水のながれ」
...船に載せて他処へ運んで了うに至っては...
中島敦 「光と風と夢」
...小川町(をがはまち)のお店(みせ)をお廃(や)めなされたといふ噂(うわさ)は他処(よそ)ながら聞いてもゐましたれど...
樋口一葉 「十三夜」
...他処(よそ)へ行かれては仕方が無い...
樋口一葉 「たけくらべ」
...我ゆゑ死ぬる人のありとも御愁傷さまと脇(わき)を向くつらさ他処目(よそめ)も養ひつらめ...
樋口一葉 「にごりえ」
...他処だったら、検事は毎週のように告発をしますがね、私などはどんな書類でも、『調済』と記入して、どしどし通してやるのです...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...エイモニエーの『安南記』にはオラングライー族の村に虎入りて人なり犬なり豕なり一頭でも捉わるると直ぐ村を他処へ移すと見ゆ...
南方熊楠 「十二支考」
...故にその村から他処へ奉公に出る若者ら...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...今まで親しみの無かった他処(よそ)の人たちと...
柳田国男 「木綿以前の事」
...他処行(よそゆ)きの着物を着たり...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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