...京都の街も古都というのはもう名ばかりで私の幼な頃と今とではまるで他処の国のように変ってしまってます...
上村松園 「京の夏景色」
...然るに他処に出(いず)る時は...
関寛 「関牧塲創業記事」
...他処行(よそゆき)のお羽織の紺青色のキレがあった...
竹久夢二 「少年・春」
...この国家興亡の大戦を他処(よそ)に見て...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...奥さんは他処(よそ)から借りてやるから...
田中貢太郎 「白っぽい洋服」
...他処他処しい友達甲斐のない質問であるが...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...そして他処行(よそゆき)の着物を――それも久留米絣のものだったが――着込んで...
豊島与志雄 「黒点」
...心を他処(よそ)にしてたことを見て...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」と昌作は心が他処にあるかのように非常にゆっくりした調子で云った...
豊島与志雄 「野ざらし」
...自炊でも他処から取るのでも...
豊島与志雄 「変な男」
...「みんな他処へ行ってしまって...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...ほかの客を乗せて他処に行っていたのですが...
浜尾四郎 「死者の権利」
...男の身のそれ位はありうちと他処行(よそゆき)には衣類(めしもの)にも気をつけて気に逆らはぬやう心がけておりまするに...
樋口一葉 「十三夜」
...小川町(をがはまち)のお店(みせ)をお廃(や)めなされたといふ噂(うわさ)は他処(よそ)ながら聞いてもゐましたれど...
樋口一葉 「十三夜」
...「一体こりゃどうしたんです?……さも重大なことみたいに仰っしゃってさ!他処(ほか)でだったら無償(ただ)でもくれますよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...他処だったら、検事は毎週のように告発をしますがね、私などはどんな書類でも、『調済』と記入して、どしどし通してやるのです...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...餌と栖(すみか)さえ続く中は他処へ移らず...
南方熊楠 「十二支考」
...土地の人の面白がった割には他処者(よそもの)・後世人にはむつかしい地名が交って来たのである...
柳田國男 「地名の研究」
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