...然るに他処に出(いず)る時は...
関寛 「関牧塲創業記事」
...誰(だれ)でも他処(よそ)の人に...
竹久夢二 「少年・春」
...他処に之(これ)を求むるは徒労のみ...
太宰治 「八十八夜」
...奥さんは他処(よそ)から借りてやるから...
田中貢太郎 「白っぽい洋服」
...陸地の表面では上層の空気が他処へ流出するために圧が海上の同じ高さの点より低くなる...
寺田寅彦 「海陸風と夕なぎ」
...このとんぼはその当時でも他処(よそ)ではあまり見たことがなく...
寺田寅彦 「郷土的味覚」
...ただ大抵のサンプルは実物よりも良くて他処行きに出来ているものであるが...
戸坂潤 「読書法」
...何だか自分と関係もない他処(よそ)の女を見ているような気がした...
豊島与志雄 「恩人」
...クリストフは心を他処(よそ)にして聞いていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それならば悩んだ富子の魂を他処(よそ)に見るべきであったろうか...
豊島与志雄 「囚われ」
...「みんな他処へ行ってしまって...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...事によると他処(よそ)に移されはしまいかと思ったからである...
永井荷風 「放水路」
...船に載せて他処へ運んで了うに至っては...
中島敦 「光と風と夢」
...他処(よそ)の人は祖母さんを吝(けち)だと言ふけれど...
樋口一葉 「たけくらべ」
...そんな事を他処(よそ)の家(うち)でもしては不用(いけない)よと気を付けるに...
樋口一葉 「わかれ道」
...「一体こりゃどうしたんです?……さも重大なことみたいに仰っしゃってさ!他処(ほか)でだったら無償(ただ)でもくれますよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...故にその村から他処へ奉公に出る若者ら...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...素っ気ない他処(よそ)の庭を見るようなはなれた気持であった...
室生犀星 「野に臥す者」
便利!手書き漢字入力検索