...翌朝(よくあさ)はまた他事(ほかのこと)に心移(こゝろうつ)りて...
饗庭篁村 「隅田の春」
...乍他事御安意被下度候...
石川啄木 「葉書」
...もう他事(ひとごと)ではない...
泉鏡花 「薄紅梅」
...それは他事(ひとごと)ではありません...
上村松園 「謡曲仕舞など」
...苟(かりそめ)にも書肆たるものが他事(ひとで)に渡すというは怪(け)しからん話で...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...他事を考える餘裕なんかないであろうと想像される...
谷崎潤一郎 「鍵」
...やがて他事がないといふことがわかると...
田山録弥 「一少女」
...他事物が之を決定する限りに於て...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...そして一事物の形態の決定者は常により具体的なる他事物なのである(それ故...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...他事を顧みる余裕の少い現代に於ては...
豊島与志雄 「異邦人の意欲」
...煙草をふかしながらぼんやり他事を考えていたが...
豊島与志雄 「塩花」
...他事は敢て問わないようにも見えるばかりでなく...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...「しかし他事(ひとごと)じゃないね君...
夏目漱石 「道草」
...他事(ひとごと)じゃねえや...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...作者の言葉その他事務一切を片付けてしまふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...他事にましハるへからす...
穂積陳重 「法窓夜話」
...我等この度仰(おおせ)を受けたるは茶事に御用に立つべき珍らしき品を求むる外(ほか)他事なし...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書(初稿)」
...はや他事もない宵らしい...
吉川英治 「新書太閤記」
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