...ホレーショーどのの外国仕込みの発声法御披露(ごひろう)のため...
太宰治 「新ハムレット」
...分寿々廼家(わけすずのや)というその芸者屋では、銀子より一足先に来た横浜ものの小寿々(こすず)という妓(こ)のほかに、仕込みが一人、ほかに内箱の婆(ばあ)やが一人いて、台所から抱えの取締り一切を委(ゆだ)ねられていたが、もと台湾の巡査に片附いて、長く台北で暮らし、良人(おっと)が死んでから二人の子供をつれて、郷里へ帰り、子供を育てるために寿々廼家で働いているのだったが、飯も炊(た)けば芸者の見張りもし、箱をもってお座敷へも上がって行き、そのたびに銀子が気を利かし二円、三円、時には五円も祝儀(しゅうぎ)をくれるのだったが、その当座はぺこぺこしていても鼻薬が利かなくなると、お世辞気のない新妓(しんこ)の銀子に辛(つら)く当たり、仮借(かしゃく)しなかった...
徳田秋声 「縮図」
...仕込み杖の横行した時代であったが故に...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...巾着切のお仕込みだけはある」「外聞の悪い...
直木三十五 「南国太平記」
...その仕込みを受けて...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのうちにも何となく仕込みの良い猟犬のような好戦的なところがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二本とも南蠻(なんばん)物の毒藥を仕込み...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼は機知を仕込み...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...深尾と戸田を叱りつけながら残った六百ポンドで仕込みをし...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...「飛鳥(あすか)」の仕込みの娘(こ)が...
火野葦平 「花と龍」
...お勢さんはさすがは叔母さんの仕込みだけ有ッて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...仕込みがケチだってことを現わしているではないか...
古川緑波 「このたび大阪」
...特別の仕込み方をしたのかしら...
正岡容 「小説 圓朝」
...」「淺吉仕込みの女だけあつて暴れるな...
室生犀星 「命」
...裏の狭い空地でさぶが糊の仕込みをしていた...
山本周五郎 「さぶ」
...本当の仕込みは伯父さん(芝猿丈(しえんじょう))と築地(つきじ)のお師匠さん(藤田勘十郎氏)のお蔭なのですが...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...もとより田舎(いなか)仕込みの武技だ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そしてレコード仕込みのブギウギやら与太を飛ばしたりしてお客のぼくたちに...
吉川英治 「随筆 新平家」
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