...かまきりはたった今生捕ったばかしの小さな赤とんぼを...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...立派な武士の病人が今生の頼みと聞いては...
田中貢太郎 「人面瘡物語」
...今生に出来るだけの善根を植えて置かなければなるまいぞ...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...今生ふたゝび逢ふことはなからう...
種田山頭火 「旅日記」
...彼は安政六年四月二十五日、書を象山に与えて、「幕府諸侯、何(いず)れの処か恃(たの)むべき、神洲の恢復、何れの処より手を下さん、丈夫の死所、何れの処か最も当らん」の三条を問い、かつ曰く、「僕、今生きて益なく、死するに所なし、進退これ谷(きわ)まる...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...これが今生(こんじょう)の別れかも知れぬ...
直木三十五 「南国太平記」
...いざ父娘今生のご対面なさるべく速やかにここを落ちのびよ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...今生きてゐても私より一つ年上なだけである...
堀辰雄 「「オルジェル伯爵の舞踏會」」
...今生(こんじょう)のふざけ序(ついで)にそのシナリオなるものを一つやっつけてみよう...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...今生の見納めに連れ立って見に参ろうでは御座らぬか...
夢野久作 「名娼満月」
...東京から来て今生糸(いと)の相場(ほう)へ思惑をしてみたが...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...今生(こんじょう)の思い出など語らいあい...
吉川英治 「黒田如水」
...今生(こんじょう)未来...
吉川英治 「私本太平記」
...今生(こんじょう)の別辞から今日までの思い出が...
吉川英治 「私本太平記」
...この世は夢のごとくに候(そうろう)尊氏に道心(どうしん)給(た)ばせ給(たま)い候て後生(ごしょう)たすけさせたばせ給(たま)い候(そうろう)べく候とくと遁世(とんせい)いたしたく候 道心給(た)ばせ給わるべく候今生(こんじょう)の果報(かほう)に更(か)えて 後生たすけさせ給(たも)うべく候 こんじょうの果報をば 直義にたばせ候て 直義を安穏(あんのん)に まもらせ給い候べく候(原文ハ旧仮名...
吉川英治 「私本太平記」
...「今生(こんじょう)のわかれとは異なことをいう...
吉川英治 「新書太閤記」
...この世は夢のごとくに候(中略)猶々、とくと遁世いたしたく候、今生の果報にかへて、後生たすけさせ給候べく候、今生の果報をば、直義(弟)にたばせ給候て、直義あんおんにまもらせ給候べく候 尊氏(花押)湊川で楠木正成をやぶり、がいせんして光明天皇をわが手で擁立した得意絶頂のとき、彼が清水寺へ納めた願文なのである...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...今生きている人々の力も大いにあるが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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