...真に今歳は、鯉の当り年なるかななど、詰(つま)らぬ空想を馳せて見物す...
石井研堂 「東京市騒擾中の釣」
...いかなればいかなれば今歳(ことし)の盛夏のかがやきのうちにありて...
伊東静雄 「詩集夏花」
...今歳(ことし)の正月...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...丁度(ちやうど)其時今歳(ことし)十一になる弟(おとと)の方が縁(ふち)の方に駈けて下(お)りて行くを見付けて...
田山花袋 「朝」
...秋海棠(しゅうかいどう)今歳(ことし)は花少なく...
田山花袋 「田舎教師」
...今歳(ことし)はいかなれば斯(か)くいつまでも丈(たけ)のひくきなど言(い)ひてしを夏(なつ)の末(すゑ)つかた極(きは)めて暑(あつ)かりしに唯(たゞ)一日(ひとひ)ふつか...
樋口一葉 「雨の夜」
...あゝ今半月(いまはんつき)の今歳(ことし)が過(すぎ)れば新年(はる)は好(よ)き事(こと)も來(き)たるべし...
一葉女史 「大つごもり」
...ああ今半月の今歳(ことし)が過れば新年(はる)は好(よ)き事も来たるべし...
樋口一葉 「大つごもり」
...今歳(ことし)この度みやこを離れて八王子に足をむける事これまでに覚えなき愁(つ)らさなり...
樋口一葉 「ゆく雲」
...今歳(ことし)この度(たび)とりわけて珍(めづ)らしきさまにもあらぬを...
一葉女史 「ゆく雲」
...新調(しんちよう)の三枚(まい)着(ぎ)に今歳(ことし)の流行(りうかう)を知(し)らしめ給(たま)ふ...
樋口一葉 「われから」
...今歳(ことし)は別(わ)きてお客樣(きやくさま)の數多(かずおほ)く...
樋口一葉 「われから」
...文三は今歳の暮にはお袋を引取ッて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「今歳夏秋之際、霖雨数月、酒舸不漕港、以故都下酒価頗貴」と云ふのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...今歳元旦春色繁...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「今歳寒威殊栗烈...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...卜得酔郷今歳富...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...岐阜ニ得ルモ忽チ倦(ウ)ム風雲オサマッテ更ニ風雲ヲ望ム花鳥風月マダ友ニアラズ今歳(コンサイ)ノ計策(ケイサク)ソレ如何(イカニ)――こんなお質(たず)ね事が書いてあるのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
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