...今以てその門閥なるものが厳として残つてゐるのですから...
談洲楼燕枝(二代) 「燕枝芸談」
...またはまるで取調べられなかったものか今以てよくは解っていないようだ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...今以て生きてござるのは刀のちんぢんに折れた証拠でござる...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...この解散を命じた当局の意図は今以て吾々の理解に苦しむところであるが...
戸坂潤 「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」
...あの女のことはいくら考えても今以て分らない...
豊島与志雄 「道連」
...是が今以て子規子より翁又は先生の称呼を甘受せねばならぬ所以である...
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...今以て、寝ざめの悪いことである...
中里介山 「大菩薩峠」
...今以て音沙汰がない...
中里介山 「大菩薩峠」
...今以てうだつが上らないのみか...
中里介山 「大菩薩峠」
...今以てそれは不思議といへば...
中原中也 「金沢の思ひ出」
...報酬に脚を遣(や)ろうと約したに今以て履行せず...
南方熊楠 「十二支考」
...今以て内藤君の話を裏書きする証拠をつかめずにいるのである...
柳田国男 「故郷七十年」
...今以て之を盆の正式の供物の一つにして居る...
柳田國男 「食料名彙」
...鼠は町へ捨てるものだと今以て心得ている...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...翁の遺訓は今以て他流の人士の間にも伝わり...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...半月も前に申付けし事を今以て果さぬは如何(いか)なる所存にか...
夢野久作 「白くれない」
...私は今以て怪訝(けげん)に堪えませぬが...
夢野久作 「暗黒公使」
...頼朝としては何となく今以て...
吉川英治 「源頼朝」
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