...渠には、鼻も亦右の方しか役に立つてゐないのだが、一方で僅かに嗅ぎ分けるこのにほひが、今のところ、たツた一つの慰めだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「たとへさうだとしても、今のところ、止むを得ない」と、渠はまた考へ直す...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...今のところは犬だけだが...
梅崎春生 「黄色い日日」
...彼女の愛人水戸の安否は今のところまだ確められていないが...
海野十三 「地球発狂事件」
...絞つて少し仕送りしてくれるといいんですがね――今のところ...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...今のところ疑問の点がたくさんある...
谷崎潤一郎 「鍵」
...今のところに変って来る前先(せん)の時もあの路次にはもういないというから...
近松秋江 「霜凍る宵」
...夜だけでも来ようと思ふんですけれど、今のところ、別に入口がないものですから、門が早く締つてしまふと、出る訳に行かないんです...
徳田秋聲 「彷徨へる」
...今のところその力はない...
徳田秋声 「縮図」
...今のところ木曜日だが...
豊島与志雄 「失われた半身」
...今のところ、女は兵馬を可愛がり可愛がられて、勤め気を離れているというだけの気分ですけれども、兵馬には、もっと突きつめて、「世の中は金と女が敵(かたき)なり、早く敵にめぐり逢いたし」――いつぞや辻講釈で聞いた冒頭(まくら)の歌が、ひしひしと迫って来るようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...今のところへその住職を招くのも嫌だし...
中里介山 「大菩薩峠」
...トリチニウムの分析なども、もちろん試みられようが、巧くいくかどうか、今のところ、まだなんともいえない...
中谷宇吉郎 「白い月の世界」
...ただ今のところでは...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...今のところ、赤帽連中に聞くまで何もできません...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...けれども今のところ...
本庄陸男 「石狩川」
...今のところ珍しくて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今のところでは回顧するたびごとにただ後悔に心臓を噛まれるばかりです...
和辻哲郎 「すべての芽を培え」
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