...イギリスに今からして二百年前に痩ッこけて丈(せい)の低いしじゅう病身な一人の学者がおった...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...今から一時間のうちには...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...今から十五、六年前に、自分が小出(こいで)町へ遊びに行った時に、三魚沼(うおぬま)は深山地であるが、何という山が一番に高いかと、郡役所の書記をしておられた小島という人に聞くと、先年参謀本部の役人が調査されて、鶴ヶ岳という山が第一だと申されたと咄(はな)してくれた、これが自分が鶴ヶ岳と呼ぶ山が、自分の住居している国に存在しているという事を知った初めであって、何(な)んとなく気持よく自分の耳に響いた、地図を見ると輯製二十万分一図の日光(にっこう)図幅にも、地質調査所の四十万分一予察図にも明記してあるが、いずれも標高を記してない、しかし三魚沼の最高峰とすると、吾(わ)が北越(ほくえつ)の山岳中でもかなり高いものとなるから、二、三年の中には是非(ぜひ)に登攀してみようと考えた...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...今から三年ばかり以前の一九四二年以来のことになります...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...今から四十五年前のプティー・ピクプュスのベルナール修道女らの住居のありさまが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...今から竪川の現場へ行ったのでは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今からすぐに働いてもらいたい...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...今から言っておきますが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...のみならずこんなのは今から四千年前のエジプトに同じような前例があるのだ...
久生十蘭 「魔都」
...今から十分後に解放する...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...「お前は今から學問したつて追付(おつつ)かんから...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...今から十分ほど経ったら二階の窓際に睡っているこんな姿の紳士に渡して下さいと頼みました」「それからこちらへ帰って来たのですね」「いいえ...
夢野久作 「暗黒公使」
...今から一千百余年前(ぜん)...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...父の手がけたそのトンネルの中に這入れば何ごとか今から感慨が起って来そうだった...
横光利一 「旅愁」
...今からは既に三十年もの舊いことになつた...
吉江喬松 「山岳美觀」
...――すると旦那は、今から七、八年前、桔梗河原の大試合に、春日重蔵という対手の者を打ち込んで、その片足を打ち挫いたことがありゃしませんか」「おう、よう存じておるの」「じゃ、てめえは鐘巻自斎だな?」馬方の男は、いきなり手綱をグイと曳き詰めて、馬上の侍をハッタと睨んだ...
吉川英治 「剣難女難」
...これが天下の首府かと、鎌倉の腐(す)えたる醜(みにく)さに、今から、驚かれぬご要心でもしておかれぬとな」世の危うさが人の口端(くちは)にのぼりだすと、たれもがみな、同じようなことをいうものではある...
吉川英治 「私本太平記」
...「ただ今から諸軍を閲(えっ)して...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索