...仄白い暗(やみ)の中へ消え去っていた...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...ところが、空地の入口の近くまで来て、やっと私は、仄白い雪の肌に、さっきのスキーの跡を再びみつけることが出来た...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...あなたの仄白い顔が...
田中英光 「オリンポスの果実」
...ただ仄白い夜明けでした...
豊島与志雄 「画舫」
...深さも幅も分らない仄白い渦巻きとなった...
豊島与志雄 「霧の中」
...仄白い顔を冷たくして...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...その向うに仄白いものが浮んできて...
豊島与志雄 「蠱惑」
...凡て茫とした仄白い明るみで...
豊島与志雄 「初秋海浜記」
...窓硝子についている仄白い汚点など...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...ただ仄白いものが濛々と天地を蔽うて...
豊島与志雄 「沼のほとり」
...それだけの仄白い顔が...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...彼の眼には仄白い曇りがかかっており...
豊島与志雄 「林檎」
...灰の中の小人今日も日暮れだ仄白い薄暗の中で火鉢の灰を見つめてゐたら凸凹の灰の上を小人がケシ粒のやうな荷物をもつてヒヨコヒヨコ歩いてゐる...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...空の低いところに仄白い夜明けの色が漂い...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...今頃は仄白い大方脚気を直したい人達が靄を分けつつ柔い苜蓿の上をはだしで踏んでゐる頃であらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...きちんと畳んだハンケチをもっている手を仄白い自分の無邪気な丸顔の前でふるようにして...
「鏡の中の月」
...中野さんと戸塚の野郎は前から心安いんか」三好が仄白い光りの中で片目をつぶって笑った...
夢野久作 「オンチ」
...仄白い光が、行く手にひろがっていた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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