...(四)の八仄暗い杜を出ると...
石川啄木 「鳥影」
...仄暗い藪の中をとびまはり...
田畑修一郎 「南方」
...彼は被害者の姿までも見えなくしおった!」アンガスは木偶の坊の立並んだ仄暗い室内を見まわした...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...早朝仄暗い頃、蚊の類の小さな羽虫が沢山引っかかってる破れ巣の横糸を食ってしまい、新らしい完全な巣を張ってしまうのを見定めて、私はそれに投げ与えるべき大きな昆虫を、どんなにか探し廻ったことだろう...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...仄暗い家の中の空気に頼り無い寂寥を満す時...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...三日月細つそりした顔も姿も象牙でできてゐる人物が仄暗い廊下を横ぎり...
原民喜 「ある時刻」
...冷やかな水と仄暗い空があった...
原民喜 「死のなかの風景」
...僕の眼の前には再び仄暗い一塊りの別の地球が浮んでくる...
原民喜 「心願の国」
...仄暗い廊下のやうなところに突然...
原民喜 「鎮魂歌」
...仄暗い廊下のやうなところははてしなくつづいた...
原民喜 「鎮魂歌」
...仄暗い廊下のようなところに突然...
原民喜 「鎮魂歌」
...仄暗い地下道らしいところに...
原民喜 「火の子供」
...僕の細長い影は力なく仄暗い風のなかにある...
原民喜 「魔のひととき」
...ガラスの破片などの散乱している仄暗い地下室に似た処を横切ると...
原民喜 「夢と人生」
...水藻のゆらぐ仄暗い湖水の深みで必死に藻掻きながら...
久生十蘭 「肌色の月」
...仄暗い室内に浮き上つてゐる数々の寝台...
北條民雄 「続癩院記録」
...万象を浮せる一切の光線は湿つて仄暗い...
北條民雄 「童貞記」
...妖精界仄暗い谷――影なす湖――そして靄のかかったような森――捉えがたいそのかたち...
エドガー・A・ポオ Edger A. Poe 「ポオ異界詩集」
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