...人非人(にんぴにん)のように見えるでしょうか? わたしはそれほど...
芥川龍之介 「俊寛」
...選ばれたのは誰なんだ? 何者なんだ? 選ばれたのはこの人非人だ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...己(おのれ)が才をたのみて実地の観察一点張にて行くものはその人非凡の天才ならぬ限り大抵は行きづまつてしまふものなり...
永井荷風 「小説作法」
...鉄の人非人は何処(どこ)へいった...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...「人非人め、私に殺させて下さい! 子供を辱しめるなんて! おおおそろしい」この叫びは、犯人ソレイランの妻の口から発せられたものであった...
浜尾四郎 「殺人狂の話」
...本当の事を云って下さい只それが知りたいだけだ人非人と同様の土ぼこりの中に視力の近い虹(にじ)の世界がいっぱい蝸牛(かたつむり)をふりおとしている一つ一つ転げおちて草の葉の露と化して茫(ぼう)の世界に消えてゆく悪企みは何もないもろい生き方血と匂いを持たぬ蝸牛の世界ああ夢の世界よ夢の世のぜいたくな人達を呪(のろ)う何のきっかけもない暑い夕陽の怖ろしさ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...これを人非人という...
福沢諭吉 「文明教育論」
...こんなふうにはほかから見られまいと忍んでいるのであるがと薫は思い乱れながら「人非木石皆有情(ひとほくせきにあらずみなうじやう)...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一人非常に年とった憂鬱な男がいて...
柳田国男 「故郷七十年」
...「……だから人非人ばかりのオーラス丸の乗組員の奴等に打ち殺されて...
夢野久作 「怪夢」
...二重結婚までした破廉恥(はれんち)極まる人非人……...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...あの人非人(ひとでなし)の父親に付いたのだろう...
吉川英治 「大岡越前」
...今に天子をも殺しかねない人非人だ...
吉川英治 「三国志」
...人非人とは何事だ」「人非人でわからなければ...
吉川英治 「三国志」
...大それた逆を謀(たく)む人非人...
吉川英治 「私本太平記」
...人非人(にんぴにん)めッ」ひとしく...
吉川英治 「新書太閤記」
...それはかれが昨日まで天下にむかって極悪(ごくあく)の兇首(きょうしゅ)、忘恩の人非人と、鼓(こ)を鳴らして、家康とともに、その罪をかぞえた敵である...
吉川英治 「新書太閤記」
...人非人だと罵ったのは...
吉川英治 「平の将門」
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