...夜更(よふ)けに人知れず仏参をすます事がないとも限らなかった...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...人知れずその体内にくぐり込んで...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...若き日に人知れず恋せしときの眼付して...
石川啄木 「呼子と口笛」
...困ったことが出来たと人知れず心を痛めて居りました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...又そこに随分無理な努力も人知れず重ねていたのである事を今日から考えると推察する事が出来る...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...その頃(ころ)、ぼくは、人知れず、閑(ひま)さえあれば、バック台を引いて、練習をしていました...
田中英光 「オリンポスの果実」
...人知れず肝胆を砕いた...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...爺さんは人知れず何処かで死んでゐたらしかつた...
永井荷風 「勲章」
...兄妹二人は人知れず処刑されてしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人知れずこの音信を待つために山手の家へ来ていた入道は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...また麗人の終わりの姿を見て夢のようであったことも人知れず忍んでいると非常に悲しくなるのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人知れず何かの動きを世に与えたと見える...
柳宗悦 「民藝四十年」
...ある時鼓の事に因(よ)せて人知れず云い寄った...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...もう決して……決して二度とコンナ事をしませんから……」と彼は人知れず物蔭で...
夢野久作 「笑う唖女」
...この謙信も人知れず...
吉川英治 「上杉謙信」
...ここへは、人知れず、大蔵の足利高氏も、夜陰、或いは早暁に、師の禅語に接すべく、折々ただ一人で、通って来ていたことだった...
吉川英治 「私本太平記」
...この雨に打たれているのではないか)と人知れず案じたり...
吉川英治 「親鸞」
...快い感情の波が人知れず胸にうった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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