...人相の悪い印度(インド)人の婆さんが一人...
芥川龍之介 「アグニの神」
...大きな枝を張った木陰のベンチに人相の悪い雑種のマライ人が三人何かコソコソ話し合っていた...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...その男は場末の浮浪人とも言い得るような人相の悪い奴(やつ)らのひとりだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...洋服の身なりだけは相応にして居ながら其職業の推察しかねる人相の悪い中年者が...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...あいつをひとつやっつけてみろ」人相の悪いのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「驚いたなあ! 足の早い奴もあればあるものだ」人相の悪いのが苦笑(にがわら)いをする...
中里介山 「大菩薩峠」
...人相の悪い奴が出入しているんだ」「君は?」「ぼくはこの隣さ――...
野村胡堂 「九つの鍵」
...お前は何処(どこ)へ行く」人相の悪い襯衣(シャツ)裸の男が前に立ち塞がります...
野村胡堂 「向日葵の眼」
...車に引添(ひっそ)うてまだ一人、四十許りの、四角な面(かお)の、茸々(もじゃもじゃ)と髭(ひげ)の生えた、人相の悪い、矢張(やっぱり)草鞋穿(わらじばき)の土方風の男が、古ぼけて茶だか鼠だか分らなくなった、塵埃(ほこり)だらけの鉢巻もない帽子を阿弥陀(あみだ)に冠(かぶ)って、手ぶらで何だか饒舌(しゃべ)りながら来る...
二葉亭四迷 「平凡」
...実際人相の悪い容貌などに...
牧逸馬 「双面獣」
...労働者のやうな人相の悪い男でしたがあんまり...
村山籌子 「こほろぎの死」
...「――人相の悪いやつらだ...
山本周五郎 「思い違い物語」
...駈付けて来た二三人の人相の悪い奴を向うに廻わして...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...待っていたらしい唖川家の家令だか三太夫だか人相の悪い禿頭(はげあたま)が...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...結果は……」人相の悪い紳士は苦笑いと一緒に頭を下げた...
夢野久作 「人間レコード」
...「エッ」人相の悪い紳士は眼をパチクリさせた...
夢野久作 「人間レコード」
...その死顔には何等の苦悶のあとも無く、あの人相の悪い、頑固一徹な感じは、真白い雪の中に吸い取られてしまったのであろう...
夢野久作 「眼を開く」
...ずらりと並んでいる人相の悪い連中が...
蘭郁二郎 「地図にない島」
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