...二十一 狂人の娘二台の人力車は人気のない曇天の田舎道を走つて行つた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...人気のない廊下を歩いて行つた...
芥川龍之介 「歯車」
...あまり人気のない学説である...
海野十三 「第五氷河期」
...人気のない墓地の中で旦那様がご覧になったものを...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...人気のないガランとした階下の営業所の大時計がボウンボウンと侘しげに五時を打つのも聞いた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...こういう人気のない幽静な場所が一番気持にピッタリと合っていたのではないかと思われる...
橘外男 「逗子物語」
...人気のない室(へや)で怪しい人声をはっきりと聞いたということなど...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...時としては人気のない古い寺院などに入っていって...
近松秋江 「狂乱」
...お庄は人気のない家のなかを...
徳田秋声 「足迹」
...時々人気のない煖房の前へ彼を誘い出すこともあったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...夜明けの暗い人気のない町は...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...そのあたりは全く人気のない荒涼たる湖岸の地となっているところで...
中里介山 「大菩薩峠」
...人気のない様子で――それは人気のない訳で...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...同じくどこまでも人気のない遠い方角が見え...
三好達治 「測量船拾遺」
...人気のない畳にさす春の日のなかに蹲つてゐた...
室生犀星 「鉄の死」
...その人気のない堂宇に...
室生犀星 「天狗」
...私は人気のない寂然(しん)とした教室で...
室生犀星 「幼年時代」
...人気のない庭の出口の土間の上に...
横光利一 「上海」
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