...一通りは人情の機微を知つたほんたうの大人(おとな)になることであります...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...人情の機微に通ずる貴い同情と――女学校の教育では決して得られないものを持ってる...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...平日(いつも)の冷やかな科学的批判とは全く違ったシンミリした人情の機微に入った話をした...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...この人情の機微をも知らずして...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...これも人情の機微であろう...
海野十三 「すり替え怪画」
...人情の機微を穿(うが)つという点で独立した詩となる力を持っているのである...
高浜虚子 「俳句への道」
...この人情の機微に就いて...
太宰治 「女の決闘」
...然れども時として能く人情の機微を穿(うが)つ事あたかも浮世絵の写真に優(まさ)る事あるに似たり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...婉曲頗る人情の機微を穿つものあり...
長塚節 「草津行」
...自分の好いている人の悪口などは殊更(ことさら)云って見る事もあるからね」「そんな愚(ぐ)な奴がどこの国にいるものか」と主人は斯様(かよう)な人情の機微に立ち入った事を云われても頓(とん)と感じがない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...人情の機微の中にトリックが生れ出なければならない...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...人情の機微などとは縁がありさうもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人情の機微を察することかくの如くあったならば...
穂積陳重 「法窓夜話」
...そのうどんに絡んで人情の機微が動く姿も可笑しく悲しい...
宮本百合子 「「うどんくい」」
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