...人中でも何でも構わずそれを開けて見ては顔を直すんだから...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...私の知っているある歌人の話ではその知人の歌人中で自殺した人の数がかなり大きな百分率を示している...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...もし渋柿(しぶかき)同人中でこれを試みようという篤志家を見いだすことができれば大幸である...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...あんたが人中で話しておられた席に...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...人真似(まね)をして時間をつぶす遊惰な大子供たるパリー人中で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...友田は偶然浅草公園映画町の人中で...
永井荷風 「男ごゝろ」
...最初の多くの同人中で終始變らずに交際を續けてゐたものは伊藤君と私位のものだらうと思ひます...
長塚節 「知己の第一人」
...人中で恥を掻いちゃ――と一分二朱を入れてくれたのですから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...すべての彼の友人中で...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...人中で肌などあらわすようなことは...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...英国詩人中では看過し難い位置だ...
山本周五郎 「青べか日記」
...人中で生恥さらして殺されるよりは...
吉川英治 「三国志」
...御家人中でも、日ごろ厚くお目をかけ給うた五大院(ごだいいん)ノ宗繁(むねしげ)が、お救い出しに、まいったはずでございますれば」「いやその五大院ひとりでは、万寿(まんじゅ)、亀寿(かめじゅ)の幼い兄弟(ふたり)を、しょせん一時に助け出すことはなるまい...
吉川英治 「私本太平記」
...百人中で九十人の上だった...
吉川英治 「私本太平記」
...人中でも敬われる身になりたいとする希望にもえた...
吉川英治 「私本太平記」
...ようく心得て人中で働けよ」「……はい」「きょうのことも...
吉川英治 「新書太閤記」
...――覚えているのは太夫元(たゆうもと)白玉喬に人中で侮辱された刹那の憤怒だけである...
吉川英治 「新・水滸伝」
...人中では心の表に現れないさまざまな実相が泛(うか)んでくるからであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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