...著者土岐哀果氏が蓋し今日無數の歌人中で最も歌人らしくない歌人であらうといふ事であつた...
石川啄木 「NAKIWARAI を讀む」
...なるたけ人中で騒いで居て疲れて寝る工夫をして居た...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...どこででも――昼でも夜でも、店にいても、自分の部屋にいても、独りの時でも、人中ででも、――私はたえずある女のまぼろしにつきまとわれて悩まされています...
小泉八雲 田部隆次訳 「生霊」
...もし渋柿(しぶかき)同人中でこれを試みようという篤志家を見いだすことができれば大幸である...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...幕府の役人中では新知識といはれ...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...人中でのその様子を見ればすぐに分る...
豊島与志雄 「田舎者」
...それに今まで大勢の人中で働いた事がありませんからね...
永井荷風 「ひかげの花」
...最初の多くの同人中で終始變らずに交際を續けてゐたものは伊藤君と私位のものだらうと思ひます...
長塚節 「知己の第一人」
...かのツァーリズムの支配下にあっては世界の「文明国」の婦人中でも最も無権利であり...
野呂栄太郎 「十月革命と婦人の解放」
...――そんな「劇的」な動作に私は到底人中では堪えられなかつたのである...
牧野信一 「熱海線私語」
...この下宿の夫婦はスコットランド人中でも特別にしわん坊で困りました...
三浦環 「お蝶夫人」
...金子と云ふのは友人の名でしかも友人中でも最も奇異な人物の名であるのだ...
村山槐多 「悪魔の舌」
...おれどもを食い逃げ武士と人中で罵(ののし)り...
吉川英治 「私本太平記」
...街門(がいもん)の人中で百叩きになった折...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――覚えているのは太夫元(たゆうもと)白玉喬に人中で侮辱された刹那の憤怒だけである...
吉川英治 「新・水滸伝」
...三年も人中で奉公もして来ながら...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...人中では心の表に現れないさまざまな実相が泛(うか)んでくるからであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...人中でいうことを好まないふうで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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