...身をめぐる暖かき人の情けを吸いて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...あるいは人の情けにすがるか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...人の情けをしみじみと感じたのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...今日はそれを敵と覘(ねら)う人の情けを受けて...
中里介山 「大菩薩峠」
...子供を相手に、こういう無邪気(?)な色気抜きの遊びに限る、こういう遊びぶりこそは、色も恋も卒業した通の通でなければやれない、という面つきをして得意満々の体に見えたが、しかし、もう時刻もだいぶおそい、この辺で、この清興に疲れた可憐の子供たちを解放して、塒(ねぐら)につかせてやるのが、また通人の情け、無邪気というものも程度を知ることが、また通人の通人たる所以(ゆえん)でなければならないという面をして、「どうだ、面白かったか」「ほんとに面白かったわ」「ずいぶん面白かったわ」「でも、わたし苦しかったわ」「負傷者は出なかったね、怪我をした者がないのが何より...
中里介山 「大菩薩峠」
......
中原中也 「山羊の歌」
...後の世の事をも思ってやるのも今や世の人の情けじゃないか...
牧野富太郎 「植物記」
...人の情けを得(え)蒙(こうむ)らで...
南方熊楠 「十二支考」
...人の情けを偽(いつわ)ることのできない彼女は...
室生犀星 「津の国人」
...人の情け忘れたりなど...
森鴎外 「文づかい」
...店の主人の情けで...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...半之助も今どこかで人の情けをうけて暮しているかもわからない」良左衛門は冷えきった朝寒から赤児をまもるように...
山本周五郎 「初蕾」
...人の情けで育てられてきたこの多感な若者たちが...
吉川英治 「三国志」
...人の情けは人いちばい強く感じる彼だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...そんな人の情けにはほろりとするが……しかし与力さん...
吉川英治 「新・水滸伝」
...旅の人の情けはうれしい! しみじみ思うのである...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...人の情けの温かさに甘え...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その他一物たりとも何か世間の人の情けの籠った物でない物はない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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