...米国は充分な力がないのにおめおめ我が海軍と決戦を交うると考うるのか...
石原莞爾 「戦争史大観」
...ゆき交う船があるらしく櫓声がきこえ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...既に清国と兵を交うるの際に当ては...
関寛 「関牧塲創業記事」
...秋風が立って十月赤蜻蛉(あかとんぼ)の飛び交う頃まで...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...しかく飛揚の翼ある言句互に相交う...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...行き交う人は皆堅くなって爪先を見つめながら足早に通りすぎた...
豊島与志雄 「囚われ」
...まだこの辺(へん)をばあちこちと不安な顔付して行交う人たちの口々に...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...夜露のぎらぎら光つた屋根瓦に雀が忙はしく飛び交うてゐた...
林芙美子 「瀑布」
...「先生さまあ――」と親爺は行き交う人間の顔に眼を光らせながら...
本庄陸男 「白い壁」
...多くのゾイラス共の影が縦横に行き交うてゐた...
牧野信一 「ゾイラス」
...言葉と言葉が光線の亂反射のように飛び交うのだ...
三好十郎 「肌の匂い」
...忙しげに往き交う人人の間に...
室生犀星 「幼年時代」
...今見る雪の飛び交うさまに見えたりしているようでもあった...
横光利一 「夜の靴」
...キチキチキチ……と青い螽(ばった)が信長の姿に飛び交う...
吉川英治 「新書太閤記」
...馬子の立場(たてば)だの行き交う旅人に...
吉川英治 「宮本武蔵」
...廊下を行き交う人の声にも...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...銀座などで相当行き交う美少女には見馴れていた筈の私が...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
...朝あがりの日かげに忙がしげに行き交うておる船頭や仲仕や客人や泣いてる子供や...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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