...自分はあり/\と亡き人の俤が目に浮ぶ...
伊藤左千夫 「奈々子」
...部屋に帰って亡き人の姉々らと過ぎし記憶をたどって...
伊藤左千夫 「奈々子」
...商人(あきうど)は亡き人の名を想ひいで...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...今は亡き人の角田浩々歌客氏や...
薄田泣菫 「恋妻であり敵であつた」
...郷里との交渉やら亡き人の後始末やらに忙殺されて...
寺田寅彦 「障子の落書」
...「俗世の人が涙で亡き人を送ろうとも...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...亡き人に恋し初めたという悶えは...
豊島与志雄 「理想の女」
...そこで亡き人の札幌となる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...亡き人の親戚であるという侍従職がそばに立っている英国人の耳もとで「あの青年士官は伯爵夫人の私生児(しせいじ)ですよ」とささやくと...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...其情如何に濃(こまやか)なるも亡き人をして飲食せしむることは叶わず...
福沢諭吉 「新女大学」
...既(すで)に世に亡き人と思いし朋友の再生に遭(あ)うたるが如(ごと)し...
福澤諭吉 「蘭学事始再版之序」
...わが亡き人と瓜(うり)二つのすがたなのに...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...僅な事にも氣を配つて亡き人の遺志のために戦ひながら...
水野仙子 「響」
...それというのが四十九日の間は亡き人の霊が梁のところに留っているという郷里の年寄り衆の言い慣わしに姑も馴染んでいるためで...
矢田津世子 「茶粥の記」
...亡き人への親しい追憶こそは墓が吾々に示そうとする心なのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...よも亡き人の本意に候まじ...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...また毒矢のぬし史文恭(しぶんきょう)をもいけどって亡き人のうらみを報ぜん...
吉川英治 「新・水滸伝」
...世に亡き人になっていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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