...3ひとり機上にかえった小浜航空兵曹長の胸の中は今は亡き青江三空曹のことで...
海野十三 「怪塔王」
...眞實に近ければ近いほど亡きその人を偲ぶにいゝわけであるが...
相馬御風 「獨愁」
...自分の亡き後のことなど私へたのむということであることだけは分る...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...英一君は私にも慈善切手實現に就いて遺言をするや否や心臟麻痺をおこし廿五歳を一期として亡き人の數に入つたのである...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...余生を救貧事業と亡き夫の遺産管理に捧げていると聞くのみである...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...亡きお父上に代わって...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「三枚の学生」
...それに今は亡き宇野四郎等と先生ともどもに銀座へ歩き出たりした事は幾度かあつたが...
南部修太郎 「日曜日から日曜日まで」
...亡き主ダニーロのために挙げた弔ひ合戦を忌々しく思つてゐるのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...自己の余生を亡き夫の遺業の完成のために委(ゆだ)ねるは...
穂積陳重 「法窓夜話」
...公言したのは亡き先祖霊の代理人が代行して...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...亡き妻恋しけふの我が身はヒマワリ中国の『秘伝花鏡(ひでんかきょう)』という書物に向日葵...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...到底自分には忘れる事の出來ぬ亡き人の思を抱いて...
水野仙子 「響」
...「……亡き先生のお教えは...
山本周五郎 「菊屋敷」
...亡き後嵯峨の偏愛を...
吉川英治 「私本太平記」
...北条時行(亡き高時の遺子(わすれがたみ))は...
吉川英治 「私本太平記」
...前(さき)の総統晁蓋(ちょうがい)の亡きあと...
吉川英治 「新・水滸伝」
...亡き母君への唯一のお手向(たむ)けではあるまいか」性善坊は...
吉川英治 「親鸞」
...幾ぶん亡き先妻の容色を偲(しの)ばせるものがあった...
吉川英治 「源頼朝」
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