...分業による差別性によつて社会連帯性が益々鞏固になるといふデユルケムの説に対しては些かの反対意見がある...
石川三四郎 「社会的分業論」
...まことに傍若無人の態度で『慚謝』の心情など些かも窺はれない放言でありますが...
石川三四郎 「浪」
...わたしは些か甘えたやうな氣分にもなりました...
石川三四郎 「浪」
...マダムは些かも驚かない...
石川三四郎 「馬鈴薯からトマト迄」
...その下が些かの藪畳になって居る...
岩本素白 「寺町」
...些か反語を弄しすぎるやうだが...
武田麟太郎 「落語家たち」
...事の真偽に些か疑を抱いた荘王は...
中島敦 「妖氛録」
...それを、些か、似るところがあるからとて、維新の女傑野村望東尼や、明治の愛國婦人會設立者奧村五百子を、そのものたちとならべる愚は、誰もしないであらう...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...今度頼むのは些か遊び過て...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...些か自ら文筆に得意なといふので鼻にかけるのは宜ろしくない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...それには些か不服を唱へるが...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...そのためにこのよろこびが些かほがらかならざることに遺憾の心をのべているのは味わうべきところであった...
宮本百合子 「「大人の文学」論の現実性」
...あのうるささ思うと些かうんざりね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...些か敬遠でいるから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それは些かも彼の不安をなだめるものにはならなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...些か家計の策を立て直し...
吉川英治 「年譜」
...また本紙上に「新女人国記」を書いて些か読まれ...
吉川英治 「年譜」
...構成の均斉を些かも破っていないのみか...
米川正夫 「クロイツェル・ソナタ」
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