...何か戲談でも云ふと些(ちつ)とも可笑しくない...
石川啄木 「菊池君」
...お吉は可笑しさに些(ちよつ)と横向いて笑つたが...
石川啄木 「天鵞絨」
...些(ちつ)とも思懸けませんでしたので...
石川啄木 「天鵞絨」
...誰も見ていないと思って自分の寝室でいかなる行動に出(いづ)るか――聖なる神秘はあなた方の行手に! これによってまず些(いささ)かの御満足を与え得れば...
谷譲次 「踊る地平線」
...次(つぎ)の日(ひ)には空(そら)は些(いさゝか)の微粒物(びりふぶつ)も止(とゞ)めないといつたやうに凄(すご)い程(ほど)晴(は)れて...
長塚節 「土」
...それは些(ち)っと考えて見ねばならぬ問題である...
「文芸は男子一生の事業とするに足らざる乎」
...下へ往ッてお茶を入れましょう」「マアもう些と御亭主さんの傍(そば)に居て顔を視せてお上げなさい」「厭(いや)だネー御亭主さんなんぞッて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私は些の恐怖も威嚇も感じなかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...些細なことですが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...四十ポンドなんて些細な金額だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...近子は些(ちつ)と拍子抜(ひやうしぬけ)のした氣味であつたが...
三島霜川 「青い顏」
...時には一見まことに些細なような点でさえ相対的には大切なことがあります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...こういう態度に些か近づくことを得れば...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...憂国塾ではそんな些細(ささい)な物まで塾生が賄わなければならないのか...
山本周五郎 「季節のない街」
...些々(ささ)たる一個の詮索(せんさく)ではござりませぬ...
吉川英治 「大岡越前」
...主税を初め、るり、吉千代、大三郎、多くの子まで、生(な)した夫婦(めおと)が、些細なことで、何うして今更別れられましょう』『些細とは何か、家風にあわん女は家の破滅の因(もと)、大石家にとっては重大なことだ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...些細(ささい)な用でもすぐ来る...
吉川英治 「日本名婦伝」
...些細(ささい)な問題)彼は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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