...然るに「土民」思想には些かもそうした気分が現はれてゐない...
石川三四郎 「農本主義と土民思想」
...自分は些(ちつ)とも暗くない...
石川啄木 「散文詩」
...そこに些少(さしょう)の庇護(ひご)や作為が加えられたろうけれども...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...些細(ささい)なことにも胸を動かし...
田山花袋 「蒲団」
...お前をそんな不自由な目に遭わせることの出来るそういう些少の恩恵...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...そういう些細(ささい)な場面にもやはり些細の真実の描写がある...
寺田寅彦 「映画雑感(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...安さんな内のお安さんが死んだ些前(ちょっとまえ)に...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...職務上のいろんな煩わしい些事(さじ)や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それを些事(さじ)と言い去るのは誤りであって――人生のうちに些事はなく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...兄さんがこういう些細(ささい)な事に気を取られて...
夏目漱石 「行人」
...こんな些細(ささい)の点にも姉弟(きょうだい)の気風の相違は現われた...
夏目漱石 「道草」
...心から心に解け入って些かの間隙も...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...彼女に些かなりとも疑をおこされる憂はないわけです...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...人に物を云うならモウ些(ちっ)と解るように云って貰いたいネ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...些細な事柄ではあるがそこに大きな力を認める...
松本たかし 「松本たかし句集」
...高(たか)が些々(さゝ)たる肉躰上(にくたいじよう)の苦痛(くつう)のみなのだから...
三島霜川 「虚弱」
...私たちの志もその役に些かは立ちましたそうです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...農夫町民に及ぼす影響はいつも極めて些少(さしょう)だった...
山本周五郎 「新潮記」
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