...二回に亙(わた)る電気殺人の犯人として彼が睨(にら)まれたのも致方(いたしかた)ないことであった...
海野十三 「電気看板の神経」
...此処の亙(わた)り線を経て...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...――この岬から西南の海岸一帯に亙って...
大阪圭吉 「死の快走船」
...亙る雁(かりがね)の聲のみ高し...
高山樗牛 「瀧口入道」
...茶色の全身に鮮明な黒の斑点が行き亙(わた)つてゐて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...二十日 薄曇後晴昨夜八時頃心窩部より胸骨背面に亙って...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...二た月に亙る城攻めのことでもあり...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...アカイア(ギリシヤ)軍勢が十年に亙つて...
土井晩翠 「「イーリアス」例言」
...茲には唯一般的な大體に亙つた樣な考へを述べて見ようとするものである...
内藤湖南 「大阪の町人と學問」
...長い間に亙り變化した時代の思想を含んでゐるものなることがわかる...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...三世に亙(わた)って争うぞ」いつもの玄白斎の気魄の充ちた声であった...
直木三十五 「南国太平記」
...凡そ十三年の長きに亙つて...
中島敦 「盈虚」
...立法會議は數世紀に亙る彼等の重苦しい屈辱の要領を學ぶ學校...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「非暴力」
...(一)岩波文庫『魯迅選集』とパアル・バックの『分裂せる家』(二)魯迅という作家が支那の一九二四・五年からの八九年間に亙る急激な社会的推移の間で...
宮本百合子 「カレント・ブックス」
...哲學の歴史は古今に亙(わた)れる對話(ヂアロオグ)なりとあるも同じこゝろなるべし...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...十数年の長きに亙(わた)り...
吉川英治 「大岡越前」
...育つもの――總てのものに亙つて――育つものゝ中に在るのがぼくは好きだ...
吉川英治 「折々の記」
...二十三日の夜から二十四日の明け方に亙る真っ暗な洞窟(どうくつ)にじっと坐っていた間のことであった...
吉川英治 「源頼朝」
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