...だんだん五重の塔の方へ...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...あの五重の塔のように...
中井正一 「美学入門」
...五重の塔や、石燈籠(いしどうろう)や、石橋や、朱塗(しゅぬり)の欄干(らんかん)にのみ調和する蓮の葉は、自分の心と同じよう、とうてい強いものには敵対する事の出来ない運命を知って、新しい偉大な建築の前に、再び蘇生(そせい)する事なく、一時(いっとき)に枯れ死して、わざわざ、ふてくされに、汚い芥(あくた)のようなその姿を曝(さら)しているのであろう...
永井荷風 「曇天」
...余はすでに倫敦の塵(ちり)と音を遥(はる)かの下界に残して五重の塔の天辺(てっぺん)に独坐するような気分がしているのに耳の元で「上りましょう」という催促を受けたから...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...本当に五重の塔は面白いのよ...
夏目漱石 「虞美人草」
...親分」「五重の塔だよ」「ヘエ? 五重の塔へ願でも掛けるんで――」「間抜けだな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...出刄包丁なんか振り廻して飛び出さなきゃいいが」「そんなものですかね」「ところで此処が五重の塔だ」平次は谷中の五重の塔の前に立って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...宜いとも五重の塔の上から投り出せば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「親分」下から五重の塔がユラユラするほどの騒ぎで登って来たのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五重の塔の屋根の上の...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...早くも五重の塔の中に飛び込んで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どんな野郎の仕業だと思う」「――」「五重の塔の頂上から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...谷中の五重の塔の頂上に隠した一万二千両の小判のうち...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五郎八がおれを五重の塔に呼び寄せたわけを聴きたいといったね」「ヘッ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...寺の五重の塔のところで...
林芙美子 「婚期」
...天王寺の五重の塔の上と来ているんだ...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...五重の塔の腰をつつんだ一朶(いちだ)の桜が満地を落花の斑(ふ)に染めている...
吉川英治 「平の将門」
...「やい」「なんだ」高い五重の塔の下に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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