...既に文壇ドストエフスキイを云々するものありしを思へば...
芥川龍之介 「骨董羹」
...その後の「隅田川」を云々することは無用の弁を費すだけである...
芥川龍之介 「金春会の「隅田川」」
...而して後その南瓜ならざるを云々するは愚も亦甚し...
芥川龍之介 「佐藤春夫氏の事」
...その上でお前は始めて生活と生存との矛盾を云々するの資格を得るのだ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...今の家庭を云々するものも...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...そのあとで云々するということからして...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...汝集會(しうゑ)に口開き諸王を云々する勿れ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...けれども数に於てただ一個に過ぎないこの制限を以て本文の価値を云々することが薄弱であると共に...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...実在する対象の合同を云々する時物理的な合同の外に尚何物かが考えられていると云うにしてもヘルムホルツによればそれは「認識し得るもの」に就いては何の変りもないと謂うのであるが...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...であるから空間が直観であるという点に於て特に意識を云々する理由が出て来るのではなくして...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...現時の社会を改造せんと欲すれば道徳政治を云々するに先立ってまず女子身売の風習を改めしむべし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...彼らは兄を云々するほか...
夏目漱石 「行人」
...相手の技倆(ぎりょう)まで云々するような下品な黒子の男ではあった...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...この科学(小説)はまだ法則を云々する域にすらも達して居らぬのである...
平林初之輔 「エミイル・ゾラの文学方法論」
...題材を特に云々するわけではない...
牧野信一 「推賞寸言」
...人間は自己満足や陶酔やのために自分の愛を云々するのではない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...稲つけば皹(かが)るわが手を今宵もか殿の稚子(わくご)がとりて歎かむ(巻十四東歌)万葉集に就て云々する以上その長歌に就て一言もふれなかつたのは勿論片手落の沙汰ではあるが...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...全く宗教といふことに就いて云々する資格はないのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
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