...大島の頭の大いなるには一歩も二歩も遜(ゆづ)りしを記憶す...
芥川龍之介 「学校友だち」
...俺にだけ渡れないということはあるまい!だが、二歩、三歩――もう駄目だった...
犬田卯 「橋の上」
...思ひ切つてまた一二歩歸り路の方へ進んで...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...私は全く平気で、二歩、か三歩、あるいた...
太宰治 「玩具」
...その傍だよ』Sは黙つて考へるやうにして二歩三歩足を運んだが...
田山録弥 「ひとつのパラソル」
...というのが彼の立場の第二歩であった...
戸坂潤 「科学方法論」
...二歩さがって見た...
夏目漱石 「三四郎」
...頭脳が時勢より一二歩ずつ前へ出ているからちゃんと今から独身でいるんだよ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...一歩、二歩、三歩……...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ギョッとしたようすで一二歩後えに瞠若したが...
久生十蘭 「魔都」
...つまずいて倒れるときまでに五十二歩を数え...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...十月号『プロレタリア文学』に鈴木清がこの問題について「一歩前進か二歩退却か」という論文を書いている...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...近く寄っても足音のしないようお前の家の近くの駅の横の電柱のかげに立っているとこれから出かけて行く時は右の方から家へ帰って行く時は左手の駅の出口から駅前の果物屋の電燈の光の中にお前さんの端正な横顔と青い背広がスッと浮ぶ四五軒やりすごして私はつける闇の中をツツツと追うて一二歩のうしろに迫ってもお前は気がつかぬ学者らしい...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...二歩栄二に近づいて殆(ほと)んど息を呑むように)あなたは……栄二さん...
森本薫 「女の一生」
...「あの崖の上から石を落すという手はあります」隼人は用心ぶかく二歩進んで...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...先日はどうもありがとうございました」と笑いかけながら一、二歩近寄った...
夢野久作 「少女地獄」
...女の眉間(みけん)に狙いを附けながら距離を取るために二歩ばかり後に退(さが)った...
夢野久作 「暗黒公使」
...一歩、二歩、三歩と...
吉川英治 「三国志」
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