...家族十人の者は二分して寢に就く事になつた...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...」と庭師は寶石を殆ど同じ位に二分してから...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...愚考にては前にも申上候通り募集句を二分して違う部分を見ても宜しと存候...
高浜虚子 「子規居士と余」
...天下を二分してその一を保つだけの実力と...
直木三十五 「南国太平記」
...二分して爆破が起り...
中谷宇吉郎 「球皮事件」
...全面積を二分して...
中谷宇吉郎 「コロラド通信」
...そしてそれが愛の帝国を二分している...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...これこそは関東を二分してその覇を争う前田組の尖兵隊...
久生十蘭 「魔都」
...地所家屋家財家具を二分して...
正宗白鳥 「幼少の思ひ出」
...或は根源的に二分してゐてそれが合体し得る場合か...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...しかし私たちはこの二つの流れをさらに各々二分して考える必要がある...
柳宗悦 「工藝の道」
...いい加減に二分して左右の内ポケットに突込んだ私は...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...月の入り甲軍の作戦内容は、大略、全軍を二分して、例の啄木の戦法で、敵の一面を搏(う)ち、一面を捕捉(ほそく)殲滅(せんめつ)するにある...
吉川英治 「上杉謙信」
...北平の公孫(こうそんさん)は、「かねての密約」と、これも袁紹の前言を信じて、兵を進めて来たが、冀州(きしゅう)はもう袁紹の掌(て)に落ちているので、弟の公孫越を使者として、「約定のごとく、冀州は二分して、一半の領土を当方へ譲られたい」と、申込むと、袁紹は、「よろしい...
吉川英治 「三国志」
...その両家がまた相結んで南北から呼応し、彼の腹背を攻めれば、曹操がいかに中原(ちゅうげん)に覇(は)を負うとも、破るるは必定でありましょう」と、軍事同盟の緊要を力説し、天下を二分して、長く両家の繁栄と泰平を計るべき絶好な時機は今であるといった...
吉川英治 「三国志」
...荊州の兵力を二分して...
吉川英治 「三国志」
...ここに天下の大勢を二分して...
吉川英治 「新書太閤記」
...純友と将門とは、十年も前から、世直しをやる約束を結び、天下を二分して、分け取りにする黙契(もっけい)まで出来ている」いったい、誰が、そんな事をいい流すのか...
吉川英治 「平の将門」
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