...家族十人の者は二分して寢に就く事になつた...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...」と庭師は寶石を殆ど同じ位に二分してから...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...私の本名は、植村宗一で、植を二分して、直木と匿名にし、当時三十一であったから、直木三十一、翌年三十二と、一目上りに変えてきて、三十五で止めたのであるが――この与一兵衛は、大和国箸尾村の土豪であった...
直木三十五 「死までを語る」
...四十七才長男――昂生長女――木の實身長――五尺五寸六七分體重――十二貫百位筆名の由來――植村の植を二分して直木...
直木三十五 「著者小傳」
...天下を二分してその一を保つだけの実力と...
直木三十五 「南国太平記」
...天下を二分していたのだが...
中里介山 「生前身後の事」
...二分して関ヶ原以前の状態にもどる...
中里介山 「大菩薩峠」
...詩の形式を二分しているところを見ると...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...そしてそれが愛の帝国を二分している...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...或は根源的に二分してゐてそれが合体し得る場合か...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...市中を二分してあるのである...
森鴎外 「大塩平八郎」
...月の入り甲軍の作戦内容は、大略、全軍を二分して、例の啄木の戦法で、敵の一面を搏(う)ち、一面を捕捉(ほそく)殲滅(せんめつ)するにある...
吉川英治 「上杉謙信」
...北平の公孫(こうそんさん)は、「かねての密約」と、これも袁紹の前言を信じて、兵を進めて来たが、冀州(きしゅう)はもう袁紹の掌(て)に落ちているので、弟の公孫越を使者として、「約定のごとく、冀州は二分して、一半の領土を当方へ譲られたい」と、申込むと、袁紹は、「よろしい...
吉川英治 「三国志」
...蜀呉天下を二分して...
吉川英治 「三国志」
...この好餌(こうじ)を二分して頒(わか)たんと攻めかかって来るや必せりである...
吉川英治 「三国志」
...都もこうだし、九州では、新探題の直冬(ただふゆ)と、旧探題の一色範氏(のりうじ)とが、以後、九州を二分して、大合戦に入っている...
吉川英治 「私本太平記」
...ここに天下の大勢を二分して...
吉川英治 「新書太閤記」
...純友と将門とは、十年も前から、世直しをやる約束を結び、天下を二分して、分け取りにする黙契(もっけい)まで出来ている」いったい、誰が、そんな事をいい流すのか...
吉川英治 「平の将門」
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