...四月十三日伊東(いとう)にて芥川龍之介佐佐木茂索(ささきもさく)様二伸...
芥川龍之介 「伊東から」
...公判の日時などが二伸に記されていた...
梅崎春生 「黄色い日日」
...最後に『矢木幸太郎拝』と署名したあとにも、二伸があり、三拝もつけ加えてある...
梅崎春生 「狂い凧」
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江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...二伸――クラスの諸兄がわたしを慈善の対象とお考えにならないようにねがいます...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...二伸...
太宰治 「虚構の春」
...けれど、わたしは自分の心の中に生まれ出たことをあなたに申し上げないでは、もう生きていられません、このことはわたしたち二人よりほかには、(当分のあいだ)、誰にも知らしてはならないのです、けれど、わたしの申し上げたいと思うことを、どんな風にあなたにお話ししたらいいのでしょうね、紙は顔を赤らめないと申しますが、それは嘘ですわ、本当のことを申しますが紙まで今のわたしと同じように、まっかな顔をしているのですもの、おなつかしいアリョーシャ、わたしはあなたを愛しています、まだ子供の時分から――あなたが今とはまるで別人のようでいらして、モスクワ時代から愛していましたの、そして一生涯あなたを愛し続けていきますわ、わたしはあなたと一つになって、年とったら御いっしよにこの世を終わりたいと、自分の心の中であなたを選んだのでございます、けれど、必ずお寺を出てくださるという条件つきなのですよ、わたしたちの年のことでしたら、それは法律に定められた年になるまで待ちましょう、そのころまでには、わたしもきっと丈夫になって、一人で歩いたり、ダンスをしたりできるようになりますわ、そんなことは言うまでもないことでございます』『わたしがどんなに考えたかおわかりになってくださるでしょう、けれど、ただ一つ、どうしても考えつかないことがございますの、それは、この手紙をお読みになる時、わたしのことをどんな風にお思いになるだろうかということです、わたしはいつも笑ったり、ふざけたりばかりしてるんですもの、今朝だってあなたをすっかり怒らしてしまいましたでしょう……けれど誓って申し上げますわ、わたし今ペンを取る前に聖母様の御像にお祈りをしましたのよ、そして今でもやっぱりお祈りをしていますの、ほんとにもう泣きださないばかりでございますわ』『わたしの秘密はもうあなたのお手に握られてしまいましたわね、明日あなたがいらしてくださるとき、わたしどんな顔をしてお目にかかったらいいのかわかりませんわ、ああ、アレクセイ・フョードロヴィッチ、わたしがあなたのお顔を眺めているあいだに、また我慢ができなくなって、今朝とおんなじに、ばかみたいに笑いだしたりしたら、どういたしましょうね? きっと、あなたはわたしをいやなひやかしやだとお思いになって、この手紙だって本当にしてはくださらないかもしれませんわね、ですから、もしわたしを可哀そうだとお思いになったら、明日わたしのところへはいってらっしゃるとき、お願いですからあまりまっすぐにわたしの顔を御覧にならないようにしてください、わたしの眼があなたのお眼に出会ったら、きっと笑いだすに違いないんですから、だって、あなたは、あんな長い着物を着てらっしゃるんですもの……わたし今でも、それを思うと体じゅうがぞっとしますわ、ですから、はいっていらしても、しばらくはわたしの顔をちっとも御覧にならないで、お母様の方か、窓の方を御覧になってくださいましな……』『とうとう、わたしあなたに恋ぶみを書いてしまいましたわ、まあ、ほんとになんということをしてしまったのでしょう! アリョーシャ、わたしを軽蔑(けいべつ)しないでちょうだい、もしあたしたいへん悪いことをして、あなたを苦しめているようでしたら、どうぞお許しくださいまし、わたしのたぶん永久に滅びてしまった名誉の秘密は、今あなたの手の中にあるのです』『わたし今日はきっと泣きますわ、さよなら、恐ろしい再会の時まで、リーズ』『二伸、アリョーシャ、ただね、きっと、きっと、きっといらしてちょうだいね! リーズ』アリョーシャは驚愕(きょうがく)をもって読み終わった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...オットー・ディーネル二伸――日曜には...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二伸としてつけ加えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
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永井荷風 「雨瀟瀟」
...二伸、私の宝石類を書留郵便で返送致します...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...ただ Postscriptum(二伸)で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ワシリーサ・ツプチェスカ愛甥イワン・フョードロッチどの二伸...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...二伸、――私は、土曜日に、ホオリンゲンの館のすばらしい小徑をさまよひながら、あなたのために、こんなストロフを作りました...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「或女友達への手紙」
...二伸の個所に僕は度々如何にも彼女が恥らひと苦笑をもつて誌したかのやうな筆致で...
牧野信一 「Hasty Pudding」
...Nの手紙の二伸の個所に僕は度々如何にも彼女が慎ましやかな恥らひをもつて誌したかのやうな筆致で...
牧野信一 「ライス・ワッフルの友」
...二伸みたいなものをつけていいでしょうか?」「いいでしょう...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...三〇 夜すえ子なつかしい……私の玉雄様御許へ二伸誠に恐れ入りますけれど...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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