...瑞しい發展を束縛する事實は――若しくは束縛すると感じた幻影は――事毎に俺の心を痛めた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...事毎にいい子に成りたがるからいけないのだ...
太宰治 「喝采」
...同君のよさが事毎にあらはれて...
種田山頭火 「旅日記」
...何が気に入らないのか事毎に癖の発作を起す...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...事毎にそれに楯を突こうとするの形勢は...
中里介山 「大菩薩峠」
...事毎に島民の感情を害(そこな)ってばかりいる...
中島敦 「光と風と夢」
...引つ叩いて見ませう」事毎に若い平次にしてやられて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...事毎に平次は見せつけられます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今病んでは事毎にまだ痛まなかつた昨日の事が思はれて心が動揺する...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...そして、また私は、事毎に、この世で出遇ふあらゆる出来事に、在る間は、惑溺し、熱中し、根限りの現を抜かして、棄てられるまでは自ら先に離さうとしない執心に、因果な矛盾を感じるのであつた...
牧野信一 「熱い風」
...折々見た僕に関する文に接すると事毎に暗然とさせられるのであった...
牧野信一 「喧嘩咄」
...事毎に二人は夫々の意見を異にして...
牧野信一 「ゾイラス」
...彼女は事毎に私の...
牧野信一 「早春のひところ」
...事毎におどろきます経済的な点で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「ああ寒かろう」「ああ冷たかろう」「さぞ甘いものが欲しいであろう」事毎にそう思う...
山本周五郎 「菊屋敷」
...(かよの問題もあるが)事毎につなは万三郎をやりこめるようになった...
山本周五郎 「風流太平記」
...事毎に「忍」を以て當らなければ...
吉川英治 「折々の記」
...フロイスは、事毎に、殆んど皆レアンの意見に従ったと云っている...
和辻哲郎 「鎖国」
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