...テオドラ嬢の父は事毎に外相からの内諭で娘の意を嚮(むか)えるに汲々として弱り抜いていたが...
内田魯庵 「四十年前」
...事毎にいい子に成りたがるからいけないのだ...
太宰治 「喝采」
...何が気に入らないのか事毎に癖の発作を起す...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...彼れが故後藤伯と事毎に衝突したりしも此れが為めにして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...事毎に何か脱線あるべきはずの先生が...
中里介山 「大菩薩峠」
...事毎に面倒がかかり易(やす)いために...
中里介山 「大菩薩峠」
...事毎に新三郎を驚かしました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...事毎に平次に盾(たて)を突き...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...事毎に錢形平次と爭つた練達無比の男でしたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...当選して、二期を勤めたが、やはり、事毎に、自分の無学を思い知らされて、情ない思いをした...
火野葦平 「花と龍」
...今病んでは事毎にまだ痛まなかつた昨日の事が思はれて心が動揺する...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...事毎にそれが裏切られてゐた...
牧野信一 「小川の流れ」
...折々見た僕に関する文に接すると事毎に暗然とさせられるのであった...
牧野信一 「喧嘩咄」
...背後から響く斯る嘲笑の声に打たれて事毎に夢を消され...
牧野信一 「ゾイラス」
...事毎に私は癇癪をたかぶらされた...
牧野信一 「創作生活にて」
...事毎に非道を働くのに憤慨し...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...これまで兄は事毎におのれを抑えてきた...
山本周五郎 「新潮記」
...吉良どのの為され方、事毎に、不審ばかり...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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