...事毎にいい子に成りたがるからいけないのだ...
太宰治 「喝采」
...陛下の銃と事毎に強調される小銃さえなくしていた...
田中英光 「さようなら」
...事毎に何か脱線あるべきはずの先生が...
中里介山 「大菩薩峠」
...引つ叩いて見ませう」事毎に若い平次にしてやられて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...事毎に手柄を爭つて居る男だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...萬一の時の用意に持つてゐちや惡いか」鐵は事毎に逆(さか)ねぢを喰はせます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...事毎に啀(いが)み合って居たことは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...事毎に錢形平次を引つ張り出すのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そして、また私は、事毎に、この世で出遇ふあらゆる出来事に、在る間は、惑溺し、熱中し、根限りの現を抜かして、棄てられるまでは自ら先に離さうとしない執心に、因果な矛盾を感じるのであつた...
牧野信一 「熱い風」
...事毎にそれが裏切られてゐた...
牧野信一 「小川の流れ」
...彼等は太吉の弱みを知つて、事毎に、飛びくり目玉! と罵つて、無下に彼を凹ませた...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...事毎に反対の意見をおし立てゝ齧み合つてゐる仲だつたが...
牧野信一 「心象風景」
...背後から響く斯る嘲笑の声に打たれて事毎に夢を消され...
牧野信一 「ゾイラス」
...事毎に舌を鳴らして...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...事毎におどろきます経済的な点で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「ああ寒かろう」「ああ冷たかろう」「さぞ甘いものが欲しいであろう」事毎にそう思う...
山本周五郎 「菊屋敷」
...両親は聞く事毎に驚く事ばかりでした...
夢野久作 「白髪小僧」
...嘘か、見い! 米沢侯は、さすがに骨肉、赤穂の浪人共に、不穏な謀(たくら)みがあると聞けば、すぐこの身を思うて、白金(しろがね)の下屋敷へお匿(かくま)い申そうとか、米沢の本城へお越しあれとか、遙々(はるばる)、遠い国許から心を寄せて案じてくれるのに引換えて、その主君のことばを、いちいちヘシ折って、お匿(かくま)いも相成らぬ、米沢へお引取も以ての外と、事毎に、わしを危地へ曝(さら)すようにと、仕向けているのは、あの千坂兵部ではないか』『…………』『それはまだよい』声は、努めて平調にしているが、呼吸はあらくなっていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??