...それは予め御承知を願つて置きます...
井上準之助 「最近欧米に於ける財政経済事情」
...予め電話があったので...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...予め明智の注意があったにも拘わらず...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...予め其方法を論ずるを得ず...
高木敏雄 「比較神話学」
...即ち事実を観察するに予め成見を抱かず...
津田左右吉 「仏教史家に一言す」
...それは、幾分でも興味や好奇心からではなく、その眼の見て知っている唯一の訪問者が立っていた場所から、まだその人が立去っていないことを、予め、ぼんやりと無意識に知覚したからであった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...現実への避くべからざる交渉を予め用意した限りの現実的概念――之を観念的概念から区別せよ――としては...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...併しそのためには予め科学に二つの種類を区別しておくことが必要である...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...というのは如何なる叙述様式も予め研究様式があっての上でなければならないのは当然だが...
戸坂潤 「科学論」
...読者にはこの点を予め覚えておいて欲しい...
戸坂潤 「技術の哲学」
...今理論が、存在を予め、存在に就いての哲学物にすりかえておいて、この哲学物を恰も存在自身であるかのように取り扱って見せると、如何にも哲学(乃至理論)は哲学独特の固有な世界で、自由に振舞っているように見える...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...予め考えておかねばならぬ沢山の問題がここには雑然と雑居しているのである...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...世界観というと文学や常識や又生活から独立して予め出来上っているレディーメードの輪郭か...
戸坂潤 「思想としての文学」
...一体インテリが自分はインテリ集団にぞくするという一種の集団意識(それがやがて階級としての自覚を産む所以を私は最初に述べた)に立って、予め自負を感じ、そしてその自負が失われれば、自卑にかられ、自卑しながら自卑そのものを自負の材料にせずにはいられないという心根からは、インテリゲンチャを飽くまで一種の優先的な歴史的役割を独占した社会原動力として見ようとする欲望以外の何ものも出て来ない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...併し少なくとも実在を予め全く内部的なものと決めてかかることは...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...予め設計して割当てる...
中井正一 「「壇」の解体」
...どうやらこの機会を以て予め追われたらしいのである...
柳田国男 「年中行事覚書」
...予め適当な水深の位置に船を支えて置くのに使用する物である...
山之口貘 「ダルマ船日記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??