...まだまだ乾きが遅い方なんだよ」あっそうか...
海野十三 「○○獣」
...しかしこれらが固く乾き続けると壊疽が急速に起きて...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...肩を露出(むきだ)しに乾ききつた古寺の容子は...
薄田泣菫 「喜光寺」
...私の口は乾き切ってしまった...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...またもし時に咽喉の乾きが...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...死亡者誰々――門前に貼り出された紙片に墨汁が乾きむしりとられた蓮の花片が...
峠三吉 「原爆詩集」
...葉子のいつも黒い瞳(ひとみ)は光沢を失って鳶色(とびいろ)に乾き...
徳田秋声 「仮装人物」
...日光に乾ききって...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...なんだか父親の映像が気になりだすと一歩二歩歩みだすばかりです深夜の思ひこれは泡立つカルシウムの乾きゆく急速な――頑ぜない女の児の泣声だ...
中原中也 「山羊の歌」
...台はまだ乾き切ってはいなかったが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...話の底が乾きさうもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...偽造屋は口がカラカラに乾き...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...この頃は急に空気が乾きはじめて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...まだ壁が乾き切らぬと云ふのに...
森鴎外 「ぢいさんばあさん」
...唇は乾き、膝(ひざ)の上で手がみじめにふるえた...
山本周五郎 「竹柏記」
...向うにゃあ火が幾らでも有るからすぐ乾きますよ」それがいい...
山本周五郎 「七日七夜」
...あとで人様から告げられて、さては、そういうことだったかと思い合せ、いまは良人の身ひとつに限らず、どうか御家臣御一統さま、すべてが、よい御処置をあそばすように、それだけを祈っているだけでございまする」しかし――そうは答えても、決して心は平静であり得なかった証拠には、もう乾きぬいて、風にも剥(は)がれかけている貼板(はりいた)の物を――さすがに彼女も二晩ほど仕舞い忘れていた...
吉川英治 「日本名婦伝」
...うち敷きて憩ふ落葉の今年葉の乾き匂ふよ山岨道(やまそばみち)にうら悲しき光のなかに山岨の道の辺の紅葉散りてゐるなり其処を立って暫く行くと上高地に行く道と平湯に向うのとの分れる所に来た...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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