...新刊書類の建看板が未に生乾きのペンキの(におい)を漂わしている後から...
芥川龍之介 「妖婆」
...乾ききった唇を大事そうに開け閉(た)てした...
有島武郎 「星座」
...乾き掛つた白粉で皮膚(かは)が痙攣(ひきつ)る様なのを気にして...
石川啄木 「鳥影」
...永い年月の間に全然(すっかり)乾き切って終ったんだ...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...平野はかくて皆乾き...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...じきに乾きますよ...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...乾き切った砂礫の広野...
中谷宇吉郎 「捨てる文化」
...乾ききつた軒の下に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...乾ききつた声で云つた...
原民喜 「飢ゑ」
...長い間乾き切つて烙(や)きつきさうになつてゐた私の胸も...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...朝になって起きたときは、廃人のように全身が震え、舌が乾き、口に絡み、神経が萎えたが、必死に、地獄からの迎え酒を振り切った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...乾き候芦藁等差出候えば...
武者金吉 「地震なまず」
...灰色に乾き曝(さら)されて...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...年たけた老祖母等は乾ききつた眼に涙を持つてゐない...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...東海道の乾きあがった道を...
吉川英治 「大谷刑部」
...乾ききった白い道を...
吉川英治 「黒田如水」
...それに耐へて入浴を續くること約三週間で次第にその爛れが乾き始め...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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