...毛一筋も乱れない円髷の艶(つや)も溢(こぼ)さず...
泉鏡花 「婦系図」
...礼儀と興味と相和して乱れないとせば...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...髪が乱れないように...
上村松園 「髷」
...低い乱れない声で聞いた...
梅崎春生 「日の果て」
...酔うて乱れないやうにならなければ...
種田山頭火 「其中日記」
...酔うて乱れない樹明を見出したことが何よりもうれしかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...……酔うても乱れない……山頭火万歳!雲がいつしかなくなつて月が冴えてゐたことは見逃さなかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...酒六杯! そして酔つぱらつて――乱れない程度に――学校へ引き返して泊めて貰ふ...
種田山頭火 「其中日記」
...一糸乱れない確実さをもって演奏した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...君のは乱れない酒で...
豊島与志雄 「囚われ人」
...不規則だけれども乱れない...
夏目漱石 「三四郎」
...すこしも乱れない吉田は...
火野葦平 「花と龍」
...乱れた机と乱れない机と並んでゐる様子が一角を欠くが故にいかにも寂しく見えるのである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...あなたたちとの別れにもう一度心が乱れないかという不安が自分にできてきた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その美には乱れない理法が働いているのである...
柳宗悦 「工藝の道」
...組合が正当な働きさえすれば仕事はいつまでも乱れないのだ...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
...しかし許は毫(ごう)も乱れないのである...
吉川英治 「三国志」
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