...十六 万里の長城居庸関(きょようかん)、弾琴峡(だんきんきょう)等を一見せる後、万里の長城へ登り候ところ、乞食童子一人、我等の跡を追いつつ、蒼茫たる山巒(さんらん)を指して、「蒙古! 蒙古!」と申し候...
芥川龍之介 「雑信一束」
...うぬぼれには乞食にもなれない...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...例の乞食の「お助けで御座います」が聽えてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...乞食の醜悪のみを写し出して...
上村松園 「朝顔日記の深雪と淀君」
...神を罵(ののし)りまた神に憐(あわれ)みを乞う...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...すなわち伯爵をして女王に内大臣への補任を乞わしめよ」ベエコンの理解力はある方向にあっては絶対であるにもかかわらず...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...ドクトルがまるで乞食(こじき)にも等(ひと)しき境遇(きょうぐう)と...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...吉田氏の内方に斡旋を乞うて百太夫社の開扉を待つたが...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...途中、すこし行乞、いそいだけれど牟岐へ辿り着いたのは夕方だった...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...……今日はよく辛棒(ママ)した、七時――十一時、そしてまた十二時――二時、市内行乞、五十二銭の銭と八合の米を貰って帰って来た...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...乞食(こじき)みたいにね...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...もう一度客に会釈をして着席を乞うた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...出立の数日前(ぜん)暇乞(いとまごい)に来られた時である...
夏目漱石 「長谷川君と余」
...乞食の僕が妙なことになって」「はい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...乞食芝居の方は淺草寺の境内にありました...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...乞食小舎の豪華版から...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...ご世子、あなたが、継母の禍いをのがれたいと思し召すなら、父君に乞うて、そこの守りへ望んで行くべきです...
吉川英治 「三国志」
...暇乞いは、先の夜にすんでいる...
吉川英治 「私本太平記」
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