...「鳳舞九天」の昔話はとても有名です...
...中国の古詩で、唐の詩人白居易によって詠われた「長恨歌」において、「一片花飛渡千山、疑是銀河落九天」という有名な句がありますが、この句中に出てくる「千山」というのは、武帝の陵墓がある武夷山のことを指しています...
...あたかも籠の禽が俄に放されて九天に飛ばんとして羽叩(はばた)きするような大元気となった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...彼の心は九天の上にまで挙げらるるを感じた...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...かれここに天(あめ)の麻迦古弓(まかこゆみ)九天の波波矢(ははや)一〇を天若日子に賜ひて遣はしき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...これを九天(きうてん)といふ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...九天たかく存(おわ)します神は...
太宰治 「二十世紀旗手」
...是を以て九天邪を斬るの使を設け...
田中貢太郎 「牡丹燈記」
...帰りに九天へ行って...
田中貢太郎 「柳毅伝」
...春琴を九天の高さに持ち上げ百歩も二百歩も謙(へりくだ)っていた佐助であるからかかる言葉をそのまま受け取る訳には行かないが...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...朝野の差別はあたかも極楽地獄の相違あるがごとく、九天の上、九地の下、その相距(あいさ)る千万里程(りてい)もただならず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...九天の上まで持ち上げたのである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...九天の上から九地の底まで...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...庵室がそのまゝ九天に吹き上げられるやうな恐ろしい轟音(ぐわうおん)と爆風です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この寺の建築は小き者なれど此処の地形は深山の中にありてあるいは千仞(せんじん)の危巌(きがん)突兀(とっこつ)として奈落を踏(ふ)み九天を支ふるが如きもあり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...今日、過って呉の計に墜ち、たとえ一命を失うとも、九泉の下、なお桃園の誓いあり、九天の上、なお関羽の霊はある...
吉川英治 「三国志」
...そして、上清観(じょうせいかん)の唐代、五代、宋代にわたる名刹(めいさつ)の建造物を見せてまわり、さいごに九天殿、紫微殿(しびでん)、北極殿(ほっきょくでん)の奥ふかい社廊をすすみ、「右が、太乙殿(たいいつでん)、左が、昨夜申した魔耶殿(まやでん)にござります」と、たたずんだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...毬(まり)はついに九天にまで昇ったわけだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...九天玄女の夢告(むこく)をうけたとき宿(シュク)ニ遇(オ)ウテ喜ブ――という一語をたしか聞いている...
吉川英治 「新・水滸伝」
...この輪郭の中にはめ込まれた豊富な世界史的内容が教会の立場から価値づけられて地獄の底から九天の高所に至るまでの実に顕著な高下の差別の中に配列せられているのを見る時...
和辻哲郎 「鎖国」
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