例文・使い方一覧でみる「乗」の意味

...葉子は自分の乗った船はいつでも相客（あいきゃく）もろともに転覆して沈んで底知れぬ泥土（でいど）の中に深々ともぐり込んで行く事を知った... 葉子は自分の乗った船はいつでも相客もろともに転覆して沈んで底知れぬ泥土の中に深々ともぐり込んで行く事を知ったの読み方
有島武郎「或る女」

...その下の方では舟をいくつも乗り越した... その下の方では舟をいくつも乗り越したの読み方
エドワード・シルヴェスター・モース　Edward Sylvester Morse 石川欣一訳「日本その日その日」

...それはこのまだ名乗らない婦人にとって正（まさ）に図星だった... それはこのまだ名乗らない婦人にとって正に図星だったの読み方
海野十三「断層顔」

...――お前や己がブリストルで乗り込んでからこっち... ――お前や己がブリストルで乗り込んでからこっちの読み方
スティーブンソン　Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳「宝島」

...その時今年七十三になるといふその老主人が俄かに膝を乗り出して...
田山録弥「島の唄」

...そういう一般乗客の傾向から必然の結果として起こる電車混雑の律動に関する科学的あるいは数理的の問題である...
寺田寅彦「電車の混雑について」

...うかうかと乗って... うかうかと乗っての読み方
徳田秋声「縮図」

...砂烟（すなけむり）を立てて一頭の駄馬が人を乗せて驀然（まっしぐら）に走って来ます... 砂烟を立てて一頭の駄馬が人を乗せて驀然に走って来ますの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...お乗りなさいまし」雲が切れて... お乗りなさいまし」雲が切れての読み方
久生十蘭「顎十郎捕物帳」

...ラルギュスにレーノォ大尉を乗せて出してやり... ラルギュスにレーノォ大尉を乗せて出してやりの読み方
久生十蘭「海難記」

...川崎行のバスに乗るから... 川崎行のバスに乗るからの読み方
久生十蘭「春雪」

...僕を背中に乗せて... 僕を背中に乗せての読み方
ナサニエル・ホーソン　Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」

...彼の最初に乗込んだ艦（ふね）は“U. S. S. Stockton”なる水雷艇で... 彼の最初に乗込んだ艦は“U. S. S. Stockton”なる水雷艇での読み方
牧野信一「淡雪」

...「乳母（ばあや）には秘密（ないしょ）ですぜ」と言っては肩車に乗せてその三吉座の立見に連れて行く... 「乳母には秘密ですぜ」と言っては肩車に乗せてその三吉座の立見に連れて行くの読み方
水上滝太郎「山の手の子」

...私はまぶしくて自転車に乗って庭を廻っている太郎の顔なんかは真白な光の塊りにみえます...
宮本百合子「獄中への手紙」

...由吉と別れて三人が自動車に乗ってから... 由吉と別れて三人が自動車に乗ってからの読み方
横光利一「旅愁」

...そして、そこに佇（たたず）んでいた佐々木小次郎の胸から肩の上へ、ヒョイと乗る... そして、そこに佇んでいた佐々木小次郎の胸から肩の上へ、ヒョイと乗るの読み方
吉川英治「宮本武蔵」

...やがてその極限を乗り超える事の前提である... やがてその極限を乗り超える事の前提であるの読み方
和辻哲郎「自己の肯定と否定と」

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