...瀬古 沢本は生蕃だけに芸術家として想像力に乏しいよ...
有島武郎 「ドモ又の死」
...そして帰りにはきっと乏しいOの財布をはたかせたり...
伊藤野枝 「ある男の堕落」
...貧乏人にはかならずかれらが最も欠乏している援助をあたえるようにせよ――それがかれらのとても手にとどかない諸君の模範であったにしても...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...それだけ真剣味に乏しく...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...栄養価の乏しい米を頼りにして生きてゐるのは心細い...
徳田秋聲 「佗しい放浪の旅」
...之が又極端に乏しいのである...
戸坂潤 「読書法」
...社会の最も独自性に乏しいと考えられる部面である文化領域に向って...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...ウェルレーンの詩集も亦カッフェーの光景を詠じた佳什に乏しくない...
永井荷風 「申訳」
...俳想乏しくて即興の句出でざる苦しさに...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...けれども気概に乏しい僕は...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...眞のロマンチツクの要素に乏しい...
萩原朔太郎 「童話と教育について」
...何分其の頃の文人は角力のことにつきて記録を留むる如きものが少ないのであつたから取りまとめた文献と云ふものに乏しいのである...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...茲では單に何等讀者に感興を起させない作は價値に乏しいものである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...現在では女性の――生活の様式がどうしても単調で変化に乏しいと云う点...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...金が段々窮乏して来た...
山本周五郎 「青べか日記」
...だから平生貧乏しているのだと冷かされても仕方があるまい...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...乏しいものはない...
吉川英治 「三国志」
...与うるとともに受けなければならない乏しい愛の蔵であることを...
和辻哲郎 「転向」
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