...生活經驗に乏しい論理家の空論である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...その頃の新聞社はドコも貧乏していた...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...一匹の鳥は金網の中に落とされている乏しい小枝や藁切(わらきれ)を集めてその松の樹の梢に巣らしいものを作っておりました...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...知識の乏しい官憲や固陋(ころう)な思想をもっているものの言動やによって...
津田左右吉 「日本歴史の研究に於ける科学的態度」
...貧乏したりしてやせたために...
寺田寅彦 「柿の種」
...身分のいい人は仕合わせだとでもおっしゃるの? 貧乏してたって...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...親密なる多數の政友に乏しく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...况むや長期の内閣は反つて政治上の罪悪を作ること古今其の例に乏しからざるに於てをや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...物質的には乏しい生活をしているが...
豊島与志雄 「運命のままに」
...しかしこの堂宇は改築されて今では風致に乏しいものとなり...
永井荷風 「水のながれ」
...親分は何時までも貧乏してゐるんですぜ」「あれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...乏しい国の乏しい芸術の園に...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...その頃は学校の出たてでまだ貧乏しても希望があったが...
林芙美子 「泣虫小僧」
...瑞西(すいす)國などは山國にて海魚に乏しく...
福澤諭吉 「肉食之説」
...風霜に苦しみ、食に乏しく、痩(や)せ衰うるを愍(あわれ)み、ある修行者短冊を書き、鳥の頸に付くるに、たちまち目開く、その歌は「には鳥のなくねを神の聞きながら心強くも日を見せぬかな」とある...
南方熊楠 「十二支考」
...しかし内省が乏しい点において多くの作家もまた同じである...
柳宗悦 「工藝の道」
...「できればそうしたいのだ」靱負は懇(ねんご)ろに訓(さと)した、「然し松山へまいってもいつ仕官が協うか見当もつかぬ、貯えも乏しく、浪人の身の上では、おまえの給金さえ遣り兼ねる時が来るだろう、ましておまえはもう二十という年になっている、家へ帰って嫁にゆくことも考えなくてはいけない、この場合それが女としては正しい道なのだから」こういう意味を繰返し云って聞かせた、するとおかやは、「ではせめて坊さまが立ち歩きをなさるようになるまで……」と云いだし、どうしても聞分けようとしないのである、それでどうにも法が尽きて兄の多助を呼んだのであった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...豊富にか適度にかまたはまたは乏しく...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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