...あなたも御存じのやうに私たちはその時窮乏のどん底にゐました...
伊藤野枝 「私信」
...燈火の乏しい樹木の多い狭い町ばかりのこのへんの宵闇(よいやみ)は暗かった...
寺田寅彦 「芝刈り」
...貧乏人にとって、この損失は大きかった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「蒼炎石」
...精采は頗る乏しく...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...焼あとのゴミをあさって大物をせせり出して夜逃げをしてしまった貧乏人があったそうだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「地主ガ小高デ貧乏故(ゆえ)...
中里介山 「大菩薩峠」
...貧乏人を圧迫するのを道楽にするような人間より遥(はる)かに尊(たっ)といさ」「尊といかも知れないが...
夏目漱石 「二百十日」
...それは貧乏馴れのした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...貧乏富とか言ふのもその浪人者が手にかけたかも知れないぜ」「それは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...貧乏かくごで藩権にも幕権にもあえて屈しようとせぬ面魂が...
服部之総 「志士と経済」
...乏(とぼ)しい顔で笑った...
久生十蘭 「あなたも私も」
...人口がいかにしてこの乏しい供給の水準まで抑止されるかということである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そのために日本の農村の貧困は甚しく農家から貧乏のために一年幾ら...
宮本百合子 「衣服と婦人の生活」
...これに対抗するような自然の敵も乏しく...
柳田国男 「海上の道」
...日常の用品にも早く欠乏しやすい憾(うら)みがあった...
柳田國男 「地名の研究」
...万年足軽の万年貧乏...
吉川英治 「新書太閤記」
...血気はみな、戦意に燃えている中で、若いくせに、水のように冷(ひや)やかでいる勝助の容子(ようす)は、勇に乏しく、ただこの場合、ぜひなくそう答えたように見えた...
吉川英治 「新書太閤記」
...道元に対する理解がその宗派内においてさえもいかに乏しかったかを最も雄弁に語るものである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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